12月13日、LINEと、ヤフー、PayPayは、マイレージ型の販促プラットフォーム「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」の2023年春からの提供および、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」の設立を発表した。
「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」は、参加するメーカーの対象商品をオフラインでは対象店舗にて「PayPay」の決済で、オンラインでは「Yahoo! 履歴に基づいた情報が届くため、買い物体験の向上が期待できる。
同取り組みにより参加企業は、ユーザーのオフラインとオンライン双方での購買や行動の傾向などを掴め、購買データを活用して3社のプラットフォームを利用した販促の実行が可能。従来のスポット型キャンペーンと比較して販促コストを抑えられる上に、LTV(顧客生涯価値)の最大化を実現し、ロイヤルカスタマーの増加が考えられる。
オフラインでは、消費者がどこで、何を購入しているか把握できず、購入者への継続的・効果的なマーケティング活動が難しい。ヤフー代表取締役社長の小澤隆生氏は、「オフラインでの消費者のデータをしっかりと獲得するためにこれまで『PayPay』に投資してきました」と語り、新たな販促プラットフォームへの意気込みを見せる。
さらに、同取り組みでは従来のようにユーザーがキャンペーンに参加する必要がなく、購入するだけで施策に参加が可能なため、企業はキャンペーン用にシールを貼るなどのコストの削減も期待できる。
また、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPay販促コンソーシアム」は、メーカー企業へのCRM機能の提供と、リアルタイムでのPOS連携に向けて、3社と参加企業間で協議するもので、「LINE・Yahoo! JAPAN・PayPayマイレージ」提供開始時には10社以上が参加予定。
さらに「PayPay」は、これまで加盟店向けに提供してきた「PayPayクーポン」の新機能として「商品クーポン(仮)」を2023年5月以降に提供予定。
これまでの加盟店ごとのクーポンとは違い、同クーポンは商品ごとに発行する。ユーザーがアプリ上で事前にクーポンを取得し、対象店舗にて特定の商品を購入すると「PayPayポイント」が付与される。メーカーは同アプリでクーポンを発行することで、その時期に注力して販売したい特定の商品をユーザーに訴求することが可能になる。
同連携により、月間利用者数約9,300万人のコミュニケーションアプリ「LINE」と、月間利用者数約5,500万人を抱える「Yahoo! JAPAN」、登録利用者数約5,300万人の決済およびポイントサービスを提供する「PayPay」が、それぞれの強みを活用し、売上1,000億円規模を目指す。そして店舗とECを横断した販促プラットフォームとして、購買データを活用した継続的で効果的な販促を行っていく。
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