トランスコスモスは、「世界8都市オンラインショッピング利用調査2023」を実施。ライブコマースや越境ECの利用実態、世界的なインフレが与えた購買行動の変化についての調査結果を公開した。
インフレ率にともない、消費者は価格上昇を実感
まず、オンラインショッピングの1年前と比べた商品価格上昇について、15の商品カテゴリーごとに意識を調査。すると、インフレ率が高かったロンドン(9.1%)・ニューヨーク(8.1%)・ムンバイ(6.9%)では、商品を問わず「非常に思う」の回答が多かった。またソウル(5.5%)では、特に「食品・日用品」の価格上昇を感じる人が多い結果に。
一方、調査都市の中でインフレ率が低い東京(2.0%)・上海(2.2%)・ジャカルタ(4.6%)では、多くの商品カテゴリーで「非常に思う」の回答は2割以下にとどまった。
越境EC利用が増加傾向 東京は比較的少なめ
次に、商品の値上がりにともないオンラインショッピング行動がどう変わったかを尋ねた。その結果、いずれの都市でも割引クーポン利用やセールにあわせた購入といった安く買う工夫や、まとめ買いなど普段の行動を見直す動きが見られた。
またムンバイやバンコクでは、商品カテゴリーを問わず30%以上が「国内よりも安く購入できる海外ECサイトを利用するようになった」と回答。インフレ率が低い上海とジャカルタも購買行動を見直す消費者が多かった一方で、東京は比較的少ない傾向となった。
ライブコマース、バンコクは60%以上が購入経験あり 東京は約3%
続いてライブコマースについて調べると、対象都市の中でバンコクが最も高く、63.4%が「購入経験あり」と答えた。加えて上海・ジャカルタ・ムンバイ・などアジアの都市は購入経験、認知ともに高い傾向に。しかし東京のみ、「購入経験あり」が2.8%で名前を聞いたことのない人が半数以上を占めるなど、低い水準にとどまった。
またニューヨークとロンドンでは6割前後が認知しており、購入経験者も2~3割となった。
【調査概要】
調査手法:グローバルパネルを利用したオンライン調査、現地語によるアンケート
調査地域:東京(日本)、上海(中国)、ソウル(韓国)、ムンバイ(インド)、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)
調査対象:10~49歳の男女で直近半年以内のオンラインショッピング利用経験者
回収サンプル:2,560サンプル(各都市320サンプル)
調査期間:2023年2月2日(木)~2月12日(日)
調査委託機関:クロス・マーケティング
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