必要最低コンテンツ数を算出できる数式とは?
では、自社でどのぐらいコンテンツを出すことができれば売上につながるのだろうか。池上氏は、目安となる数式について説明する。ポイントは次の四つだ。
2.新規顧客との商談がクロージングするまでのリードタイム
3.MAツールでメルマガを配信する頻度
4.顧客の「温度感」の層数
まず「コンテンツマーケティングで対象としたいターゲットの種類」を出す。ルシダスではターゲットを三つに絞っているという。次に「初めての顧客とマーケティング部門が接触し、営業部門につないで商談がクロージングするまでのリードタイム」を算出し、その数字に1.5を掛ける。ルシダスの平均リードタイムは約8ヵ月のため、1.5倍すると12ヵ月、つまり54週だ。この週数を「MAツールでメルマガを配信する頻度」で割り戻すのだという。最後に顧客の購買への意欲度、つまり「温度感の層数」を掛ける。ルシダスでは「コール」「ウォーム」「ホット」の3層に分けて温度感を定義しているそうだ。
整理すると「3(ターゲット数)×54週(平均リードタイム×1.5)÷2.5週(MAツールの配信頻度)×3(温度感)」の方程式で、製品・サービスの購入までに必要な最低限のコンテンツ数が割り出せる。ルシダスの場合は194本が目安だという。
「コンテンツの量がその基準に満たしていないとコンテンツマーケティングとして成立しないわけではありませんが、この数字は到達しなければいけない最初のゴールになります。またコンテンツを作っていく中で、たとえば内容が古くなったもの、読者からの反応が良くなかったものなどは、サイトから落とす必要があるでしょう。その点も考慮すると、実際には最低本数の2倍ほど確保できると安心ですね」(池上氏)
MAツール×コンテンツで問い合わせ数3.3倍に
本セッションの総括として、池上氏は改めて「MAツールとコンテンツは常にセットで考えたほうが良い」と話す。
「MAツールとコンテンツは切っても切り離せない関係です。MAツール自体も非常に優秀ではありますが、それはあくまで種があっての話。お客様にとって有益なコンテンツがなければ単なる“箱”です。優秀な営業担当者のスタイルと同じように、MAツールを使ってコンテンツを適切な人に適切なタイミングで配信して初めて結果が出ます」(池上氏)
池上氏がここまで紹介してきたTipsを踏まえたことで、ルシダスでは顧客からの問い合わせ数が2年で3.3倍に増加。売上にも結びつき、2倍近くまで伸長している。しかも、増加した問い合わせ・売上の全てはマーケティング起点で接触・契約に至っており、コンテンツマーケティングの賜物といえる。
ルシダスでは、売り込み目的ではなく「お客様の知りたい情報」を日々考えながらコンテンツを作成しているという。「当社の記事やメルマガはネタの参考になると思います。ウェビナーやブログなど様々な形で情報を発信しているため、発信のテクニックも学んでいただきたい」と話し、本セッションを締め括った。
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