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総広告費7兆円、インターネット広告は3兆円突破!「2022年 日本の広告費」作成者に聞く、広告の現在


 2023年2月24日、電通より「2022年 日本の広告費」が発表された。総広告費が7兆円を突破し過去最高となり、インターネット広告費も3兆円を超えた。本記事では、各広告の変化と現状について、電通メディアイノベーションラボの北原氏、森永氏に話を伺った。

総広告費が7兆円を超え、過去最高の結果に

──今回は電通が発表した「2022年 日本の広告費」について伺います。まず同調査の中で最も注目すべきトピックスを教えてください。

北原:一番大きなトピックスは、総広告費が7兆円を超えたことです。コロナ禍の落ち込みを乗り越えてきたことがデータから見て取れました。1947年の推定開始以来、過去最高の結果は2007年の7兆191億円でしたが、2007年を上回り過去最高の7兆1,021億円となりました。

日本の総広告費のの推移 クリック/タップで拡大
日本の総広告費の推移(クリック/タップで拡大)

──コロナ禍からの回復の兆しが見えた点について教えてください。

北原:まずは人流の回復にともない、旅行・観光・イベント業界など、人が集まったり、移動したりする業界の広告費が回復しつつある点が挙げられます。また外食や買い物に関する広告費も増えています。一方で、コロナ禍で急速に進んだDXへの機運は落ち着き、DX推進を支援するサービスに関する広告費の伸びが緩やかになりました。

2022年 21業種のマスコミ四媒体広告費伸び率 クリック/タップで拡大
2022年 21業種のマスコミ四媒体広告費伸び率(クリック/タップで拡大)

インターネット広告が3兆円を突破。総広告費の4割以上を占める

──2007年も7兆円を超えていたとのことですが、総広告費の内訳は当時と比較してどのように変化していますか。

北原:広告市場の構造がまったく違っているので、それにともない内訳も大きく変化しています。2007年はマスメディアの影響力がまだまだ強いと言われていた時代で、マスコミ四媒体の広告費は約半分を占めており、折り込み広告・屋外広告・フリーペーパーなどのプロモーションメディア広告費が4割近くを占めておりました。一方インターネット広告費は、6,003億円と全体の8.6%でした。

 それが2022年になると、インターネット広告費は3兆912億円と調査開始以降、初めて3兆円を突破したのです。これは、日本の総広告費の43.5%を占めています。

株式会社電通 電通メディアイノベーションラボ メディアイノベーション研究部 研究主幹 上級Web解析士 北原利行氏
株式会社電通 電通メディアイノベーションラボ
メディアイノベーション研究部 研究主幹 上級Web解析士 北原利行氏
情報システム部門、経営計画部門を経て研究開発部門に所属し、2011年から現職。「日本の広告費」「情報メディア白書」など広告および関連市場・業界動向調査を行う。著書には『情報イノベーター~共創社会のリーダーたち~』(講談社)他、著書論文多数。また地方紙を中心とした新聞社に関わる様々な調査に従事している。

北原:東日本大震災やコロナ禍をはじめ様々な経済危機に直面し、他の広告費が減少する中、インターネット広告費はプラス成長を遂げてきました。その蓄積が3兆円超という結果に反映されています。

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/04/25 16:18 https://markezine.jp/article/detail/41971

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