ベンチャー企業から大手企業へ
──自己紹介をお願いします。
森:最初に大学の時に長期インターンをしていたマーケティング支援のベンチャー企業に入社し、SEOのコンサルティングをしていました。その後事業側に移り、人材系のベンチャー企業でSEOやCRMを担当。2019年10月にリクルートに転職しました。以降「SUUMO」で、SEOや広告を担当しています。
山口:私は大学在学中の19歳の時に、起業しました。その会社を売却し、インターネットメディア事業をしているベンチャー企業に入社しました。そこではマーケティングや営業、プロダクトデザインを担当していました。リクルートに転職したのは2018年の1月で、以来ずっと「SUUMO」のマーケティングを担当しています。
──マーケターになったきっかけを教えてください。
森:大学で社会心理学を専攻し、個人の認知や集団の行動について研究しました。この経験がマーケティングに活かせるのでは、と思ったのがきっかけです。
山口:高校時代にアフィリエイトのはしりのようなものをやっていました。大学時代に起業したのもウェブ系サービスですし、ウェブやマーケティングにはずっと関わっていたからです。
ベンチャー企業・大手企業、どう違う?
──ベンチャー企業と大手企業には、どんな違いがありますか。
山口:ここでは従業員数が数百名規模までで、事業規模が小~中規模の企業をベンチャー、従業員数が数千名以上で、事業規模の大きな企業を大手と定義して話します。
まずスピード感の話をするとベンチャー企業では、社長に意思決定が集約されていることが多いです。ですから社長と合意すれば、仕事がクイックに動いていきます。大手企業では、多くの人の手を経て仕事が進むので、そうはいきません。ただ、多重チェックされる安心感はありますし、よりしっかりした成果物が出せます。
山口:仕事のスタンスの話をすると、ベンチャー企業では「1を10にする」仕事だと思っています。事業を加速させるタイミングということもあって、ひとりの裁量が大きくトライアンドエラーも多いです。その結果土壇場に強くなるのも魅力だと思います(笑)。
一方、大手企業は「10を100にする」仕事だと思います。仕事を効率的に行えるように分業化し、個々の専門性が高くなることで施策候補が多数出てきます。加えて多彩なプロダクトがあるため、仮に担当する事業で実現できなかった施策があったとしても、他事業でうまくいくケースもたくさんあります。同時並行的にトライアンドエラーが起こることで、多種多様なナレッジが社内に蓄積されているのも大手企業の魅力です。