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MarkeZine Day 2023 Autumn

リブランディング後に何を変え続けるか──ゴルフブランド「ゼクシオ」に学ぶ、選ばれ続けるブランドづくり

 ゴルフクラブの扱いやすさと結果を追求する姿勢で、ゴルファーから絶大な信頼を受けるゼクシオ。同ブランドは2000年のデビュー以来、ゴルフを楽しむ中高年に人気を集めている。MarkeZine Day 2023 Autumnでは、その人気の秘訣とともに約20年を経てリブランディングを行った背景とその後について、住友ゴム工業株式会社の広報部平野敦嗣氏が解説。本記事ではその内容をレポートする。

トップを走り続けるために求められる「凡事徹底」

 住友ゴムは英国ダンロップ社の極東工場として神戸で創業し、タイヤの製造を開始。その後、タイヤの主原材料であるゴムを使用した商品ということでスポーツ事業に参入。ゴルフボール、テニスボールを日本で初めて製造している。

 住友ゴムの昨年度売上高は、住友ゴム全体で初めて1兆円を超えた。その内、スポーツ事業は1200億円程度でゴルフ・テニス用品の製造販売に加え・フィットネスや、ゴルフトーナメント、コース運営も行っている。中でもゴルフ用品の比率は高いという。

 ゴルフクラブブランドのXXIO(以下、ゼクシオ)は発売初年度から爆破的ヒット。2年に一度、最新テクノロジーを取り入れモデルチェンジを積み重ねてきた。

「ブランド名も覚えていただける段階になると、ゼクシオという商品に対し“お客様にとってどういうクラブであるべきなのか”を考えるようになりました。これが本当の意味で、ブランディングの始まりかもしれません。そこで、変えて良いものと変えてはいけないものを整理していきました」(平野氏)

住友ゴム工業株式会社(ダンロップ) 広報部 部長 平野 敦嗣氏
住友ゴム工業株式会社(ダンロップ) 広報部 部長 平野 敦嗣氏

ゼクシオが考えた「変えて良いものと変えてはいけないもの」

 ブランドアイデンティティーを守るために大事なことは、変えて良いものと変えてはいけないものを決めることだ。ゼクシオが考えるトップブランドを維持し続けるために変えて良いものとは、より良い性能や最新の技術などが挙げられる。これはゴルファーがゴルフの楽しさをさらに感じられる進化の部分であり、同社内ではよくSomething NEWと呼ばれてきた。

 一方で変えてはいけないものとは、ゼクシオという名前や基本的なデザイン、またゼクシオの音や飛距離・打ちやすさといった機能コンセプト。いわばゼクシオらしさだ。これらのルールを決めた上で、同社がゼクシオのブランディングで大事にしてきたのは次の3つだという。

1.顧客の声をよく聞くこと

2.ゼクシオらしさを維持し、ぶれないことでブランドの信頼を裏切らないこと

3.わかりやすいメッセージと納得感があるコミュニケーションを心がけること

「どれも当たり前のことかもしれませんが、その当たり前のことを徹底的に、愚直にやり抜く『凡事徹底』の精神が、歴史を作り上げたと言っても過言ではないと思います」(平野氏)

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この記事の著者

中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

 株式会社エヌプラス代表取締役 デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/22 08:30 https://markezine.jp/article/detail/43700

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