ヤプリは、10月4日から7日の3日間、「Yappli Summit 2023」を開催し、同社のアプリプラットフォーム「Yappli」とノーコードCRM「Yappli CRM」の各プロダクトにおいて新機能拡充の発表を行った。
まず、同社の代表取締役CEOを務める庵原保文氏が、同社アプリの利用数の変遷について説明した。
2013年にサービス開始をしたヤプリは、2023年現在では、813の企業から利用されるようになった。加えて、アプリのダウンロード数を見ると、2021年時点で9,000万ダウンロードだったものが、現在では、1.6億のダウンロード数まで拡大している。
拡大の背景について、庵原氏は次のように語った。
「現在、ヤプリでは、コンシューマー向けのアプリだけではなく、組織のエンゲージメント向上を目的としたアプリへと利用シーンが広がっています」(庵原氏)
次に、同社プロダクト開発本部UXグループにてプロダクトデザイナーを務める桝幸ミナ氏が登壇。アプリプラットフォーム「Yappli」のアプリ基盤「BlockUI」など、複数の機能のアップデートについて紹介した。
Block UIは、「ブロック」と呼ばれるパーツを組み合わせることでフレキシブルかつ簡単にアプリを制作できる機能。これにより、柔軟なデザインが可能となる。リリース後1年間で約半数のYappli製アプリで活用されているという。
具体的には、下記の機能がアップデートされた。
- SNSに対応した豊富な動画タイプと再生バリエーションの追加
- スムーズなカルーセル表現の実現
- マップの表現を大幅に向上した店舗表示機能
- 複数ブロックのグループ化による、キャンペーン時のコンテンツをまとめて設定
- ブロックテンプレートの数が大幅増加
- データ参照先へのAPI指定
他にも、Webビューのボトム表示、アプリを立ち上げた際のプッシュ許諾画面などのパーミッションダイアログの表示タイミング、タブバーメニューの細かな設定、電子書籍機能、CMSなどの各種アップデートも行ったと桝幸氏は語った。
次に、同社カスタマーサクセス本部 CRM室/カスタマーサクセスグループマネージャーの鏑木ひとみ氏が「Yappli CRM」のアップデートについて説明を行った。
Yappli CRMでは、新機能として、RFM分析とメール配信機能をリリースした。
RFM分析機能は、ユーザーの購買データをCRMに連携して管理を行うもの。これにより、RFMランクが可視化でき、ランク推移のレポートから、ランクの変化を使ったトリガー施策やプッシュ通知を使用することができる。
一方、メール配信機能は、HTMLの知識不要でメールの作成が可能になるもの。専用のダッシュボードを活用して、リーチ率や開封率も可視化できる。
鏑木氏は、これらのアップデートについて次のように語った。
「メールの拡充により、Webでの集客から、アプリのエンゲージメントまで自社サービスですべて実現できるようになりました。これにより、今後、複数チャネル横断のCRMツールとしてYappliCRMを活用ができるようになります」(鏑木氏)
これらの発表後、庵原氏は、現在作成中のCMSに関する新製品の発表を行い発表を締めくくった。
「ここまでの発表に加えて、コンテンツ価値を最大化するためのCMSのリリースに向けて準備をしています。このCMSを活用することで、自社コンテンツを作る手間が削減できるようになったり、コンテンツをこのCMSに集約し一括で様々なタッチポイントに情報発信したりできるようになります。来年中には発表できるように準備をしていきたいと思います」(庵原氏)