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SNS「徹底確認主義」な中国人の消費トレンドとは?今こそ知りたい、インバウンドビジネスの戦略と可能性

体験型消費や自治体、レストラン、コンテンツ産業など……チャンス広がるインバウンド需要

安成:コト消費が増えていくなら都市部の店舗だけでなく、体験型の施設やレストラン、地方の自治体などでも色々なチャレンジができそうですね。

桜庭:日本旅行を計画している人に行きたい場所を尋ねると、久しぶりの日本旅行ということもあり東京ディズニーランド・USJ・富士山・温泉・和食といった定番の回答が多かったのですが、驚くような答えもありました。「東京の板橋にある商店街に行きたい」「このお店にフィギュアを買いに行きたい」「京都のこの雑貨店に行きたい」と、非常に細かい日本の情報を仕入れているのです。

 このように、定番の観光だけでなく「日本文化の奥深さを知りたい」「日本人の生活に触れたい」という需要が中国人の中で高まっています。「日本のこの地域にしかない」商品や体験が求められているため、特産品などを活用した情報発信が有効ではないでしょうか。

安成:その可能性に気づいていない企業や自治体が多いのかもしれませんね。また、コンテンツ産業にもチャンスがありそうです。

桜庭:おっしゃる通りですね。多くの中国の方は「日本のコンテンツで好きなものがある」とおっしゃいます。「SLAM DUNK」の映画の日本公開に合わせて、わざわざ来日した人もいます。「ドラえもん」「ちびまる子ちゃん」「ドラゴンボール」といった定番コンテンツから、最近の「SPY×FAMILY」まで、幅広く人気です。

 特に1980年代前後に中国で生まれた人たちは、子どもの頃にテレビで日本のアニメをよく見ていたそうです。そういう人たちは、アニメの舞台となった場所に「聖地巡礼」に訪れることも多く、企業や自治体でもそういったコンテンツをもっと活用できると思います。

インバウンドビジネスは、海外にファンを増やす事業

安成:お話を伺っていて、インバウンドビジネスのすそ野の広さや可能性を感じました。企業やブランドにとっては、これからがチャンスですね。

桜庭:インバウンドを「外国人向けのプロモーション」と位置付ける人が多いですが、これからは「海外の新規顧客を獲得するための事業」と捉えるべきだと考えます。日本に来た人に商品を売るだけでなく、ファンになってもらうのです。

 したがって海外に向けて情報を発信し、ブランドストーリーを理解してもらうコミュニケーションが重要です。海外地域の中でも、規模などを考えると中国は企業にとって無視できない市場です。

安成:そのためには、中国人消費者を理解し、どうやって顧客になってもらうかの戦略が重要なのですね。CXCはそういった支援も得意としているのでしょうか。

桜庭:はい。CXCには中国の現地拠点の社員も参加しており、現地でのサポートもできるので、シームレスにマーケティング戦略を立てられる強みがあります。また、広告だけでなく、プロモーションやコンサルティングの専門家もいて、全方位のマーケティングに対応できます。もちろん常に情報をアップデートしているので、データベースとしても大いに活用していただきたいですね。

CXCに所属するメンバーの専門は多岐にわたる
CXCに所属するメンバーの専門は多岐にわたる

桜庭:中国の団体旅行解禁すぐは、中国本土からの観光客数はコロナ前の3割ほどで、香港や台湾から来ている人が多いです。しかし今後に向け、準備は早く始めるべきでしょう。すでに、中国向けの情報発信のプラットフォームを複数の日本企業で作るという動きも始まっています。

安成:インバウンド需要の回復に向けて、しっかり戦略を立てて準備した企業が先行者利益を得られると思います。戦略的に情報を発信すれば、日本のブランドをもっと好きになってもらえる可能性が高まりますね。本日はありがとうございました。

本記事を読んで電通グループの中国ビジネス専門チーム「CXC」にご関心を持った方、ご相談をご希望の方は、dentsucxc@dentsu.co.jpまでお問い合わせください!

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この記事の著者

加納 由希絵(カノウ ユキエ)

フリーランスのライター、校正者。

地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社電通グループ

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/11/02 11:00 https://markezine.jp/article/detail/43726

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