クリエイターと企業の協業は透明性の確保が重要
──特にInstagramでは企業とクリエイターとのコラボレーションが非常に活発です。日本では法規制による健全化を図っていますが、Metaはステルスマーケティングをどのように排し健全な場を形成してきましたか?
ステルスマーケティングの対策は今後も業界全体を挙げて取り組むべき問題だと考えています。当社の委託調査でも、利用者は企業からの発信と同じくらい他の利用者やクリエイターの声を参考にしているという調査結果があり、企業にとってクリエイターとの協業の重要性が高まっているからこそ、利用者に対して透明性を確保することが重要です。
Metaでは「#PR」などを使用するのではなく、クリエイターと提携企業の関係性を示す「ブランドコンテンツタグ(タイアップ投稿ラベル)」の使用を推奨しており、企業やクリエイターへの啓発にも取り組んでいます(図表1)。

ガイドライン、ポリシーのチェックを
──広告の透明性・品質向上や健全な場の形成のために、広告を出稿する側が意識するとよいことは何でしょうか?
Metaとしては広告の透明性・品質向上を目指し、グローバルレベルではTAG(Trustworthy Accountability Group)、日本においてはJICDAQ(海外認証)にて「ブランドセーフティ」および「無効トラフィック対策」の認証(品質認証事業者)を取得しています。プラットフォーマー・媒体社が広告掲載における安全な環境を提供することに加えて、広告主様・代理店様にも企画・提案・運用・レポーティングフェーズにおいて、ブランドガイドライン・コンテンツやターゲットオーディエンスとの適合性・配信ポリシーなどを都度、ご確認いただくことが重要と考えます。当社としても、パートナー様と協業し、健全なマーケットの形成・成長に向けて尽力していく次第です。