Instagramは2023年のトレンドを振り返る企画として、「Instagram発!国内Z世代のトレンドレポート 2023年総集編」と題し、1年を通してZ世代(※)に特に人気だった検索キーワードやハッシュタグ、楽曲のデータを発表した。このレポートは利用者データをもとにしている。
さらにリアルなZ世代の声を集めるため、新しい世代であるaround20(15~24歳)に特化したマーケティングチームSHIBUYA109 lab.(SHIBUYA109エンタテイメント)のトレンド部メンバーも調査に協力している。
レポートの概要は以下の通り。
- 検索ワード:外出先は国内が人気。ネイル、ファッションでは季節イベントとアイテム名がキーワードに
- ARカメラエフェクト:キーワードは顔隠し & シンプル
- リールで使われた楽曲:複数の曲がランクインした人気アーティストはimase、YOASOBIなど
- 人気のハッシュタグ:季節イベントや旅行・お出かけに加えて、エンタメ関連が数多くラインクイン
※一般的にZ世代は13〜25歳を指すが、このレポートでは国内Instagram利用者のうち、18〜25歳が直近1ヶ月に利用し、前月と比較して特に伸びたキーワードを2023年4月上旬から12月上旬分まで集計。その結果から一部のデータや傾向を抜粋している。
外出先は国内が人気。ネイル、ファッションでは季節イベントとアイテム名がキーワードに
ファッションやグルメ、旅行など、様々なジャンルの情報をInstagramで検索するZ世代。年間を通した伸び率、検索された回数のどちらを見ても、ハロウィンやクリスマス、母の日などの季節イベント、ファッションやネイル、そして旅行・お出かけに関するキーワードが上位を占める結果となった。
お出かけ関連は桜で有名な「目黒川」、紅葉が目当ての「イチョウ並木」など、四季を感じられる場所へ足を運んでいる様子だ。旅行関連でランクインしたのは「韓国旅行」のみで、コロナ禍が落ち着いて外出が増えてきたものの、国内や近場が人気となっている。「ルーブル美術館展」や「ジブリ展」などのアート系もランクインした。
ネイルは季節イベントを取り入れた「秋ネイル」「クリスマスネイル」などで検索されることが多く、ファッションは「カーディガンコーデ」「トラックジャケット」などアイテム名のみ、もしくは + コーデを足して具体的な着こなし方を調べるZ世代が多いようだ。
ARカメラエフェクトのキーワードは顔隠し & シンプル
Z世代にとって、ストーリーズやリールを投稿する際にARカメラエフェクトは欠かせない。
年間を通して利用が伸びたARカメラエフェクトを見てみると、コロナ禍によるマスク着用の影響か、左の(1)のようにマスクで口元を隠したり、顔全体を隠すようなデザインが複数ランクイン。
利用回数が多いエフェクトは、中央の(2)のようにシンプルなキラキラ系や、キラキラ系に可愛い動物などを組み合わせて顔が盛れるものが人気。右の(3)のBeRealのようなデザインも日常で汎用性が高いからか、多く利用されているようだ。アイドルやアニメキャラクターなどファンが作った非公式のデザインも多くランクインし、推し活の一環としてエフェクトを楽しんでいるZ世代が多いことが窺える。
複数の曲がランクインした人気アーティストはimase、YOASOBIなど
短尺動画・リールを投稿する際に大事なのが楽曲。年間を通した伸び率、使われた回数のデータで共通して上位だったのはConton Candyの「ファジーネーブル」、YOASOBIの「アイドル」、シャイトープの「ランデヴー」の3曲だった。
伸び率ではNitecoreの「Heartbeat」やCharlie Puthの「I Don’t Think That I Like Her」、使われた回数ではJung Kookの「Seven (feat. Latto)」やAKMUの「Love Lee」など韓国勢が上位にランクイン。また、アーティスト別ではimase、New Jeans、YOASOBI、RADWIMPSの複数の曲がランクインしており、楽曲を出すたびに人気を集めているようだ。
ハッシュタグでは季節イベントやお出かけ、エンタメ関連が数多くラインクイン
Z世代がInstagramに投稿する際によく使ったハッシュタグを集計。ジャンル別に見ると、検索キーワードと同じで季節イベントや旅行・お出かけに関するハッシュタグが多かった。
検索ワードと異なる点として、検索キーワードで人気のファッション関連はハッシュタグでは少ない一方、エンタメ関連のキーワードが非常に多く使われていることがわかった。
乃木坂46の「#齋藤飛鳥卒業コンサート」、SnowManのドームツアー「#snowman1stdometour2023idome」など人気グループのコンサート名や、「#rockinjapan」「#summersonic」などのフェスが数多くランクインする結果に。
旅行・お出かけ系では「#桜スポット」「#GW旅行」などに加えて、ユニバーサル・スタジオや東京ディズニーランドのイベント名が多く見られた。
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