2月7日、サントリーは、「サントリージン」の戦略説明会を開催した。
同社の執行役員 RLS事業部長を務める塚原大輔氏が登壇。まず、国内のジン市場について説明を行った。
同社では、これまで2,000円以上のプレミアムジンである「ROKU(六)」を2017年に販売開始して以来、2020年には2,000円未満のスタンダードジンである「翠(SUI)」を発売。計2種類のジンブランドを扱ってきた。
国内ジン市場は、同社が参入した2017年と比較して、2023年の1.9倍に拡大。特に国産ジンは、2017年に時点では26%のシェアだったものが、2023年には65%のシェアを占めているという。
しかし、「現在も国内のジン市場は他の国と比較した際に大きいとは言えない」と塚原氏は説明した。
「ジンとウイスキーの市場規模を金額ベースで比較してみると、グローバルではジンはウイスキーの約16%の市場規模であるのに対して、日本では約4%しかありません。この市場規模から国内でのジンの市場規模はさらに拡大できると確信しています」(塚原氏)
次に塚原氏は、同社が保有する2種類のジンブランドの具体的なマーケティング戦略を説明した。
ROKUでは、「旬を味わえる贅沢なジン」をコンセプトに、旬の物作りを伝えるWeb動画の展開、旬を体感できるイベントの実施、ホテルや高級食業態を中心とした展開、初の限定品の投入と、4つのマーケティング活動を行っていく。
一方翠では、顧客からの声を基に新メッセージを策定。2024年からは、「いと清々し翠ジンソーダ」というメッセージで新たにマーケティングを行っていく。さらに、2024年、翠ジンソーダ缶のパッケージデザインおよび味のリニューアルも実施する。
同社は今後、ROKUと翠の2つのブランドでサントリージンの価値向上とユーザー拡大を図る。その上で、2023年時に211億円だった日本のジン市場規模を、2030年には2倍以上の450億円までの拡大を目指すと塚原氏は語った。
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