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MarkeZine Day 2026 Spring

10代×メディアから探る、ティーンのインサイト

フィルターバブルも感覚的に回避し、情報の海を軽やかに泳ぐ。10代のメディア利用実態とインサイト

企業は10代とのコミュニケーションをどう考えるべき?

――以上のお話を踏まえて、今後、企業が10代とコミュニケーションを取るにあたってのポイントもうかがえますか。

野田:重ねての話になりますが、10代は発信が自分の可能性を広げるとわかっている一方、リスク意識の高さから、不安も抱えています。したがって企業は、安全に楽しく発信できる場を提供することがポイントとなるでしょう。

 具体的な行動としては、たとえばTikTokの広告コメント欄で交流が行われているように、キャンペーンや広告でのコミュニケーションが1つの方法だと考えます。企業の「この商品で遊んでみて」という投げかけがうまくいけば、「何かを発信したい・クリエイトしたい」という人の好奇心を引き出し、一緒に遊んでもらうなどでチャンスになるかもしれません。

 企業が主導権を握るのではなく、あくまで「一緒に楽しむ仲間の1人」として入るのがポイントです。私は「興味に応じて気軽に出入りできてライトにつながり、刺激し合って成長する場所」として「界隈」という言葉を使っています。10代は既に界隈で情報の交換や交流をしているので、従来のコミュニティマーケティングの文脈で考えるのではなく、企業が界隈に溶け込むことがポイントだと思います。

10代の4割がオンラインコミュニティの利用経験がある
10代の4割がオンラインコミュニティの利用経験がある

――UGCの創出やコミュニティ形成を狙うのではなく、10代の興味関心に企業が寄り添うことが大切なのですね。

野田:そうですね。大人向けの取り組みですがコロナ流行時期には、ビールメーカーがZoom飲み会を開催して好評でした。成長につながるかどうかは置いておくとしても、出入り自由で気軽さがある、生活者の喜びの1つにつながる場作りだったと思います。

 このように10代が集まっている中にそっと企業が入っていき、主体的に楽しむ彼らを「こういう素材もあるよ」「イベントに良かったら集まってみて」と、応援する形でコンテンツを提供することが必要になると思います。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2024/04/24 14:19 https://markezine.jp/article/detail/45183

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