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買物はこれでいいから“これがいい”へ、博報堂買物研究所が「令和の買物欲を刺激する20のツボ」を発表

 博報堂買物研究所は、4月11日、定量Web調査やソーシャルリスニング、有識者インタビューなどから考察した「令和の“買物欲を刺激する20のツボ”」を発表した。

 同調査では、生活者アンケート、SNS上の投稿分析、有識者インタビューなどで収集した “良い買物体験”の事例や要素を抽出。これらの要素を、定量調査による生活者にとっての重視度の検証や、要素間の類似度によるグルーピングを行うことで買い物欲を刺激する20の要素(ツボ)として集約した。

 20のツボは、「フリクションレス」(精神的・物理的労力が少ない)、「損失回避」、「偏愛性」(“好き”の想いを表現)、「ストーリー性」(コンセプトやストーリーへの共感)などから構成される。

【クリックすると拡大します】

 そして、これらのツボは、買う時に感情「LOVE」と理性「REASON」どちらで商品を選ぶか、買う気持ちを増幅させる「BOOST」か維持させる「KEEP」か、の2つの軸で4つの象限に分類が可能だ。

【クリックすると拡大します】

 同社は、定量Web調査やソーシャルリスニングの結果をこの分類をベースに分析を実施。その結果、現在生活者からのニーズが高いのは「KEEP」系のツボだった。一方、今後伸びていく兆しを見せたのは「LOVE&BOOST」系のツボであることもわかった。

 このことから、「失敗したくない、なるべく省力化したい」「ネガティブな部分がないから」などの“これでいいか”という「KEEP」系の買物スタイルから、「買物プロセス自体を楽しむ」「商品自体に込められた想いに魅かれる」など、“これを買いたい”という「LOVE&BOOST」系に買物スタイルが変化していく兆しが見られることがわかる。

 このようにこれからは「LOVE&BOOST」系の主体的な意志をともなう買物スタイルが復権していくと考えられる。そうした生活者のニーズの変化を踏まえ、同社は以下3つのヒントを提言する。

  1. ソウルを打ち出す 関係するツボ:「偏愛性」「利他社会性」「ストーリー性」
    生活者に対して、根拠や理由に納得するなどの理性的な購入を促すだけではなく、企業のソウル(他には提供できない企業「らしさ」や売場作りに込めた「信念・情熱」)を感じる買物体験を提供することが企業の差別化につながる。理念を体現する“一貫性のある買物体験”を提供することが今まで以上に重要になる。
  2. 楽しめる買物プロセスの提供 関係するツボ:「過程充実性」「鮮度・体感」
    生活者は、効率重視の買物では味わえない、プロセス自体を楽しむ工夫された買物を求めることもある。海外の市場での買物を完全に再現した没入体験や、ガチャガチャのような「予測できない楽しさ」の提供が例として挙げられる。
  3. 未来視点の提示 関係するツボ:「自己投資」「学習心」
    生活者にとって、目先の損得だけではなく「どれくらい長く使えるか?」「それを買うと自分がどれくらい頑張れるか」など未来の姿を想像できる買物体験が重要になる。

【定量Web調査概要】
対象:20~69歳男女&各カテゴリー年1回以上&各カテゴリー購入時意思決定者
地域:日本全国
手法:インターネットリサーチ
時期:2023年12月11日〜2023年12月12日
有効回答数:5,071ss
委託先:H.M.マーケティングリサーチ
集計方法:商品カテゴリーごとに、最購入チャネル×性年代のスクリーニング出現構成比にあわせてウエイトバック集計

【ソーシャルリスニング概要】
実施時期:2024年1月
実施対象期間:2019年1月1日〜2023年12月31日
方法:ソーシャルリスニング(ツール名:Brand Watch)
買物欲の各指標に対しキーワードを設定し、そのキーワードを含む投稿数を抽出
対象:X(旧Twitter)
機関:65dB(デシベル)TOKYO

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/18 11:30 https://markezine.jp/article/detail/45330

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