電通デジタルは、手続きや顧客接点のDXにおける生活者の実態を明らかにするため「リテールDX調査(2023年版)」を実施。生活者にとって身近かつ手続きが発生する機会の多い「銀行」「生命保険」「通信」の3業種・15種類の手続きを対象にした、調査の結果を発表した。
有人より無人手続きの利用意向が高い割合に
まず、今後の手続きで「店舗や担当者による有人の手続き」「デジタル接点などの無人の手続き」のどちらを利用したいか質問。すると、計15種類の手続きのうち14種類において、それぞれ半数以上が「オンライン手続きなどの人や店舗を介さない手段を利用したい」と回答した。全体の割合では、オンラインなど無人手続きを利用したい人の割合は61.2%となった。
オフラインなどの無人手続きを利用したいと回答した人に対して、その理由として近いものを最大3つまで選んでもらうと、「効率的」「自分のペースでできる」「有人対応は時間がかかる」が上位に入った。
利用経験が、今後の手続きの利用意向に影響
次に、今後手続きを行う必要が発生した際にどのような手段で行いたいかを尋ねた。その結果、オンラインなどの無人手続きの利用経験者は、今後の無人手続きの利用意向が未経験者より34.3ポイント高かった。
具体的な手続きの種類別に利用意向を調べると、住所変更・銀行の口座開設など手続きの内容が明確なもの(下図内赤枠)は、無人手続きを求める人が多い傾向に。一方で、相談・契約・トラブル対応など臨機応変さが求められる手続き(下図内青枠)の場合、その傾向は弱くなった。
ビデオ通話やAIチャットボットの利用経験率は5%以下に
最後に、過去に利用したことがある手続き手段を質問した。1位は「店舗などの窓口(35.0%)」、2位には「Webサイトやアプリのオンライン手続き(26.6%)」がランクイン。反対に、ビデオ通話やAIチャットボットの利用経験率は5%を下回った。
【調査概要】
調査対象:東京都、名古屋市、大阪市の18~69歳の男女
サンプル数:1,200サンプル(年代・性別ごとに120サンプル)
調査時期:2023年9月12日(火)~9月14日(木)
主な調査項目:「銀行」「生命保険」「通信」業界における計15種類の手続き
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