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【2年でARR17.5億円】Sales Markerの急成長を支えた、カテゴリ戦略とは?

インテントセールスのカテゴリをどのように創出した?

――“インテントセールス”のカテゴリ創出に向けて、どのように戦略を描いていったのでしょうか。

田岡:まず「自分たちの顧客は誰なのか?」というWHOを皆さんと一緒に定義するところから始めました。既存顧客はどのような企業が多いのか、そして企業のどういった課題を解決しているのか。今後はどのような顧客候補がいるのかといった内容を議論し、自分たちがサービスを提供したいターゲットを定めました。

 その次に、ターゲットの中でも市場浸透を進め、成長していくために注力したいコアターゲットを定めていきました。コアターゲットを決めることは、リソースの限られているスタートアップにとって非常に重要です。

小笠原:コアターゲットの設定では、イノベーターからラガードまで5つの層に分けて市場の普及を捉えるイノベーター理論も意識しながら顧客の属性を整理していきました。

 我々が提供する新しいサービスを利用してくださるイノベーターは、私たちと同じようにスタートアップである可能性が高い。一方で商談数の増加をビジネスにしている営業代行会社にもニーズがあり、それらへの導入はかなり進んでいる段階でした。

 あらゆる観点から整理した結果、コアターゲットの候補として挙がってきたのが上場を目指しているシリーズC以降のスタートアップです。また、新たなカテゴリとして、顧客インテントを起点としたセールス活動として“インテントセールス”と定義しました。

 ワークショップを通じてコアターゲットの仮説が導き出せたことで、顧客への提案もスムーズに進み、導入にも着実につながっていきました。

株式会社Sales Marker 代表取締役 CEO 小笠原 羽恭氏

カテゴリ戦略が定まったことで、施策に確かな手ごたえ

――カテゴリ戦略をもとにどのような戦術を仕掛けたのか教えてください。

田岡:立案した戦略はあくまで仮説であり、検証することが重要でした。そのため様々な施策を行い、カテゴリがフィットしているか検証していきました。

 その中で、特に反響があったのはビジネス映像メディア“PIVOT”へ出演するタイアップ企画です。登壇者の方と一緒に“インテントセールス”の啓蒙を行ったことで反響を得られ、小笠原さんと立案したWHO/WHATおよびカテゴリ戦略の仮説への確信を持っていただくこともできました。

小笠原:“PIVOT”への出演以外にも、イベントやウェビナーの開催などを行いました。“インテントセールス”に特化したイベント“世界初インテントセールスカンファレンス”の開催は業界にも大きなインパクトを与えることができました。

 このカンファレンスでは、すでに弊社のサービスを利用し“インテントセールス”を実践してくださっている方を招き、まだ“インテントセールス”を実践していない方、これから実践する方へお話をしていただきました。多くのユーザーを巻き込み、カテゴリを盛り上げられた施策でした。

 さらにWebサイト、広告、コンテンツなどあらゆる施策で“インテントセールス”というキーワード、説明を統一していくといった地道な施策も行っていきました。

 こうした我々自身の一連の戦術の実行、検証は「インテントセールスでは、インテントシグナルを持つユーザーにマルチチャネル・マルチメッセージでアプローチすると、その施策が新たなインテントを生み出し、検索行動をはじめとしたシグナルを喚起する。顧客インテントを中心にあらゆるセールス・マーケティング活動が循環する」という気づきにつながりました。

 この概念は“インテントホイール”という名称で、顧客起点の持続可能な事業成長モデルとして、現在提供しているサービスの根幹に据えながら、さらなるカテゴリ啓蒙に活用しています。

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5日で3ヵ月分の問い合わせを獲得、カテゴリ戦略の成果

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:suswork株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2024/05/30 11:00 https://markezine.jp/article/detail/45551

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