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今知っておきたいマーケティング基礎知識

note収益化にはコツがある!7つの方法をわかりやすく解説

 「note(ノート)」は、誰もがクリエイターとして記事や動画、音声、画像などのコンテンツを投稿・販売できる、国産のメディアプラットフォームです。ビジネスを展開したり、副業として活用したりしているクリエイターも多く、その収益化システムに注目が集まっています。ここではnoteでの収益化を成功させる方法や、収益を伸ばすポイントについて、わかりやすく紹介します。noteで収益を上げたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

noteの収益化が可能な仕組みとは?

 note株式会社が運営するnoteは、月間アクティブユーザーが4,581万人といわれています(2023年8月時点)。

 noteは、クリエイターが自身のコンテンツを有料で提供できます。コンテンツとは記事や動画、専門分野におけるアドバイスなどです。ユーザーはクリエイターが提供したコンテンツにアクセスするために料金を支払います。これにより、クリエイターは自身のスキルや知識を活かして収益を得られます。

 noteではクリエイターがユーザーとの関係を構築し、コンテンツの品質や提供価値を高めることで、収益化が可能です。

noteで収益化する7つの方法

 ここでは、noteでできる7つの収益化の方法について紹介します。

1.有料記事

 制作したコンテンツに対しクリエイターが価格を設定し、ユーザーに販売する方法です。有料記事の料金相場事例を、下記に挙げました。

  • 限定作品(小説、エッセイ、漫画など):500円~
  • 専門知識を提供する記事(ビジネスや経済、資格試験対策などの情報):1,000円~

 相場から考えると、有料記事で大きな収益を上げるのは難しいかもしれません。

2.有料マガジン

 クリエイターが有料記事をマガジン(雑誌)のようにまとめて販売する機能です。有料マガジンは、定額制(月額)あるいは単体での購入が可能です。複数の記事をまとめて販売できるため、単体より多い収益が期待できます。

 有料マガジンを購入してもらうには、記事単品の合計金額よりやや安い価格設定にしたり、マガジン限定のコラムなどの特典を設けたりして、単体での販売と差別化するとよいでしょう。

 また有料マガジンのほかに、月額課金制で毎月一定数の記事を投稿する「定期購読マガジン」もあります。

3.メンバーシップ

 一言で表すと、記事やマガジンなどの「月額制サブスクリプション」です。記事の公開以外に、メール配信や掲示板を活用しメンバーとの交流もできます。

 ユーザーが定額制で利用できる点は定期購読マガジンと同じですが、下記のような違いがあるので確認しておきましょう。

※1.プラン設定機能はないが、定期購読マガジンの複数作成は可能 ※2.売上から各種決裁手数料を引いた金額 (利用料の詳細については、後述する「noteで収益化するときの注意点」で詳しく紹介しています)
※1.プラン設定機能はないが、定期購読マガジンの複数作成は可能
※2.売り上げから各種決裁手数料を引いた金額
(利用料の詳細については、後述する「noteで収益化するときの注意点」で詳しく紹介しています)

4.クリエイターサポート(投げ銭)

 ユーザーがクリエイターに直接、支援として金銭的に応援できる仕組みで、「投げ銭機能」と呼ばれることもあります。特徴は下記の通りです。

  • 価格設定は100円~100,000円まで
  • 利用できるのはnoteの会員のみ
  • ユーザーからの投げ銭は銀行振り込みで受け取れるが、クリエイター側が申請する必要あり(アカウント設定の「お支払先」で銀行口座を登録後、申請する)

5.アフィリエイト

 noteでもアフィリエイトは設定できますが、認められているのは「Amazonアソシエイト」のみです。Amazonで販売されている商品・サービスをnoteの記事で紹介し、アフィリエイトリンクを設定することで、Amazonから紹介料(商品の数%)を得られます。

6.ストア機能

 note内に、クリエイターがECサイトで販売している自分の商品をまとめたページを設置できる機能です。ストア機能の対象となるプラットフォームは下記の通りです。

  • STORES
  • minne
  • BASE
  • iichi
  • MUUU
  • EC-CUBE
  • カラーミーショップ

7.オウンドメディア化

 noteを自分の作品を発表・紹介する「ショーケース」として活用し、外部にアピールする方法を指します。

 作成したオウンドメディアをより多くの人に見てもらうために、SEO対策を意識しましょう。noteはドメインパワーが強いため、note内のコンテンツは検索上位に表示されやすいというメリットがありますが、さらに自分でもできるSEO対策があります。

 たとえばタイトルを工夫する、読みやすさにこだわるなどコンテンツの質を高める努力をしたり、note内で他のユーザーにコンテンツを見つけてもらえるようハッシュタグ設定をしたり、SNSと連携して拡散したりするなどの対策をすれば、興味を持ったクライアントから連絡が来る確率が上がるはずです。

 ただし、noteの通常プランではアクセス解析が利用できず、PDCAによる改善が難しいというデメリットがあります。アクセス解析を利用するには、有料プランの「note pro」(月額8万円/税抜き)の契約が必要です。

noteの収益化を実現する6つのポイント

 noteの収益化を実現するには、意識すべき6つのポイントがあります。

1.SNSを利用する

 noteのコンテンツをSNSで拡散すると、多くの人の目に触れやすくなります。コンテンツがビジュアル系ならInstagram、テキスト系ならX(旧Twitter)など、SNSの特性に合わせて使い分けるとよいでしょう。

 またSNSでコミュニティを形成し、ファンを増やしてサポートを受けることも可能です。さらにプレゼントやキャンペーンがあるならSNSで紹介すれば、新しいユーザーの獲得につながるかもしれません。

2.経験を活かす

 実際の体験や独自の経験から得た知識、ノウハウなどを紹介したコンテンツは、noteでユーザーからの評価を得やすいです。ユーザーに独自の価値を提供できるコンテンツ制作を心がけてください。

3.ニーズを探る

 noteで収益化するポイントは、ニーズ(人気)の高いジャンルのコンテンツを制作することです。そうすればより多くの読者を獲得しやすくなり、収益化の実現に近づきます。

 高ニーズのジャンルを探るには、noteで人気がありそうなジャンルのキーワード検索を行い、表示される記事の量と内容を確認するとよいでしょう。

4.無料記事をアップする

 noteの収益化には、ユーザーに有料記事を購入してもらうことが必須です。しかしnoteに投稿したコンテンツ実績がない状態でいきなり有料記事を販売しても、購入される見込みは低いといえます。

 投稿記事数が増えるまでは記事を無料で公開し、あなたの記事に価値を感じるファンやフォロワーを少しずつ増やしていきましょう。

5.SEOに力を入れる

 前述したように、そもそもnote自体がSEOに強い媒体です。しかし他のコンテンツと自分のコンテンツの差別化を図るため、Webで公開されているブログと同様に、それぞれのコンテンツに対しSEO対策を行いましょう。

6.ペルソナを設定する

 noteでユーザーに刺さるコンテンツを作成するには、ペルソナを設定し、誰に、何を伝えたいのかを明確化するべきです。

 ペルソナを設定する際には、年齢や性別、職業、趣味などの要素を考えるのがおすすめです。ペルソナの設定について、詳しくは以下で紹介していますので、参考にしてください。

noteで収益化するときの注意点

 noteの収益化において、注意しておきたい点を紹介します。

手数料が発生する

 noteでコンテンツを販売する際は、「事務手数料」「プラットフォーム利用料」「振込手数料」の、3種類の手数料がかかる点に注意してください。

事務手数料

 note運営の事務手続きにかかる料金で、ユーザーの決済手段によって金額が異なります。

  • クレジットカード決済:売上金額の5%
  • PayPay決済:売上金額の7%
  • 携帯キャリア決済:売上金額の15%
  • noteポイント決済:売上金額の10%

※noteポイントとは、noteの有料記事を購入する際にあてられるポイントの総称で、1ポイント=1円として計算する

プラットフォーム利用料

 コンテンツの売上金額から事務手数料を引いた額の一部にかかる料金です。購入されたコンテンツが、「有料記事/有料マガジン/クリエイターサポート/メンバーシップ」か、「定期購読マガジン」かによって金額は異なります。

  • 有料記事/有料マガジン/クリエイターサポート/メンバーシップ:10%
  • 定期購読マガジン:20%

売上金額から事務手数料を引いた金額に、下記の料率(割合)を掛け算した額を引きます。

振込手数料

 振込手数料は、売上金をクリエイターの銀行口座に振り込む際にかかる料金です。振り込み1回にあたり270円が売上金から差し引かれます。

 実際に上記の手数料を支払う場合はどうなるのか、計算例を挙げて解説します。

計算例

1,200円の有料記事がクレジットカード決済で購入された場合

・事務手数料:1,200円×5%=60円
・プラットフォーム利用料:(1,200円-60円)×10%=114円
 ∴サービス利用料:(事務手数料+プラットフォーム利用料)60円+114円=174円
・振込金額:1,200円-(174円+270円)=756円

規約に違反すると記事が削除される

 noteには「コンテンツを無断で複製・販売・出版などすること」「他の利用者を不快にさせる行為」などの禁止事項が設けられています。規約に違反するとコンテンツの一部、最悪の場合はすべて削除される恐れがあるので注意しましょう。

他の媒体のほうが収益化しやすい場合がある

 noteは収益化に特化しているというより、クリエイターが制作したコンテンツを多くの人に知ってもらうことを重視したサービスです。いわば収益化は二の次になっているため、短期で多額の収益を得たいという人には向いていません。

noteとブログの違い

 収益化はnoteもブログも可能ですが、それぞれに特徴や違いがあります。ここではnoteとブログの違いについて詳しく紹介します。

※ここでのブログは、有料無料含めたブログ全般を指します。

収益化の主な方法

 noteはコンテンツ自体の販売が収益化の主な方法となり、アフィリエイトはAmazonアソシエイトのみとなります。コンテンツ自体の販売が収益化のメインの方法です。そのためコンテンツそのものに価値があることが望ましく、希少な情報やノウハウを提供できれば、収益を伸ばしやすくなります。

 一方、ブログは記事内で提案する商品・サービスの価値が重視されるため、収益化の方法もアフィリエイトや広告掲載など、様々です。

収益化までの期間

 コンテンツそのものを販売するnoteは、少額でもユーザーに購入されれば、収益がその場で発生します。

 ブログでもプラグインを利用し、記事を販売する方法はありますが、主な収益手段はアフィリエイトというケースが多いのではないでしょうか。

 アフィリエイトで収益化するには検索エンジンでの上位表示が必要になるため、SEO対策の一環としてコツコツと記事を作成し数を増やしていくといった施策が必要となります。そのため、収益化はnoteと比べて時間がかかるでしょう。

費用

 利用にかかる費用もnoteとブログで大きく異なります。noteでは、有料記事や有料マガジンなどから得られる収益の一部が手数料として徴収されます。一方、無料会員の場合は初期費用がかからない点が特徴です。

 ブログの場合、アメーバなどブログサービスを利用すれば無料で始められます。しかしWordPressなどを使うなら、サーバーのレンタル料(目安は年間1万2,000円~)や独自ドメイン料(目安は年額1,400円~)などの初期費用がかかる点に注意しましょう。

カスタマイズ性

 noteの特徴の1つが、シンプルなデザインです。テキスト重視のコンテンツの場合はシンプルなデザインでも気にしない人も一定数いるかもしれませんが、デザインに凝りたい、ライバルと差別化したいという人には物足りないかもしれません。

 しかしブログでは、WordPressなどのCMS(コンテンツマネジメントシステム)を使用すれば、サイトのデザインや文字装飾などを自由にカスタマイズできます。

集客の効率

 noteは巨大なプラットフォームのため、note自体のドメインパワーはかなり強いものの、すべてのコンテンツがSEOに強いわけではありません。

 そのため個々にSEO対策を行い、note内での注目度を上げる必要があります。既にお伝えしたように、コンテンツごとのアクセス解析もできないため、改善が難しい点も特徴です。

 ブログの場合、独自ドメインで運営すればサイト全体でSEO対策ができ、アクセスを集めやすいことがメリットです。ただし無料のブログサービスを利用するケースには当てはまりません。

 「自分の場合、noteとブログならどちらを選ぶべき?」と悩む人も多いのではないでしょうか。ここでは、noteとブログ、それぞれに向いている人についてまとめました。

noteが向いている人

  • すぐに収益化したい
  • 独自の専門知識やスキルがある
  • カスタマイズしなくても良い
  • 手軽に情報を発信したい

ブログが向いている人

  • 時間をかけて記事を積み重ねたい
  • 記事を自分の資産にしたい
  • 自由にサイトをデザインしたい
  • 広告収入、アフィリエイト、スポンサーシップ、有料記事など、色々な方法でユーザーに働きかけたい

まとめ

 noteで収益化を実現するには、自分の経験を活かす、SNSを利用するなどの他に、ユーザーのニーズを探る、SEOに力を入れる、ペルソナを設定するなどのポイントを押さえることが欠かせません。

 そのためには、マーケティングのスキルや知識が大いに役立ちます。マーケティングの視点を活かし、noteで収益化を実現させましょう。

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この記事の著者

マーケ研究所(マーケケンキュウジョ)

 マーケティングに関する情報を調べ、まとめて届けています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/21 00:00 https://markezine.jp/article/detail/46153

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