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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

BtoBマーケティングの打ち手を再考する

セッション数は30%増、受注にも貢献!fondeskがテレビCMで成果を出せた理由とは?

マーケティングファネルを意識し、施策間の連動や計測方法を用意

――テレビCMの出稿期間中、効果計測はどのように行っていたのでしょうか?

 効果計測には分析ツールを利用し、出稿に用いた金額や投下GRP、CPVをそのツールで計測しています。また、弊社側では過去3ヵ月のデータをベンチマークにして、デイリーのセッション数や契約数がどれだけ変化したかを計測しました。

 お客様にとってfondeskの入り口となるテレビCMのコストパフォーマンスと、マーケティングファネルの出口となる契約がそれまでと比べどのくらい伸びたか、それぞれのパフォーマンスを見ているのです。加えて認知度調査も実施しています。

――ありがとうございます。テレビCMの出稿期間中、他媒体で出稿されている広告、営業との連携などはどうされましたか?

 営業との連携に関しては通常時と変更していません。

 一方でデジタルマーケティングにおいては、テレビCMで用いている素材の一部を活用し、YouTubeの動画広告を展開しています。また接触回数や親近感を上げたいという狙いからテレビで見たCMをYouTube広告にも活用しました。テレビCM素材を静止画として、バナー広告にも用いています。

 加えて遷移先となるWebサイト側でも動線強化を行っていきました。具体的にはバナー広告と同様に動画から静止画を切り出し、Webサイト内にバナーを設置しています。

 お客様がWebサイトに来てくださるきっかけはテレビCMやYouTube広告といった動画コンテンツです。そのため、その詳細を知るための入り口となる場所にも同じコンテンツから切り出したバナーを用い、わかりやすい動線となるようにしたのです。

セッション数が30%増え、社内にテレビCMという新たな選択肢が生まれた

――テレビCMの出稿によって成果を教えてください。

 まずWebサイトへのセッション数がテレビCMの出稿前の3ヵ月間と比較し30%増加して、商談受注率も上昇しています。テレビCMを出稿したことで、多くのお客様にサービスを理解していただけたことが要因ではないかと思っています。

 加えて私としては、社内のマーケティング手法の一つにテレビCMという選択肢を作れたことも大きな成果でした。弊社のようなベンチャー企業がテレビCMの出稿をしようとすると「なぜ億単位の費用をかけてまで出稿するのか?」という疑問に行き着きます。

 ここで考える必要があるのは、どういうトライのやり方であれば納得してもらえるのかということです。弊社は過去に他サービスでテレビCMをし、失敗してしまった経験もあったため、ここをどう乗り越えるかがが大きなポイントとなりました。

 そこで広告期間中だけでなく、2年から3年と視野を伸ばした場合の変化を伝えることにしたのです。デジタル広告だけではこの先の伸び率に限界があること、一方でテレビCMをした場合はマーケティングファネルの入り口となる認知がアップし成長し続けられることを伝えました。

 マーケティングにおいて、施策の選択肢が限られてしまうことほど困ることはありません。そうしたなかで「一度失敗してしまったからテレビCMはダメだ」となってしまっているのは、大変良くない状況です。

 私はこの状況をなんとか変えたいと考えていました。

 そうして臨んだ今回、無事にテレビCMの出稿にトライでき、また社内に「テレビCMは失敗するかもしれないものの、学びを活かして2回も3回もやってみれば良い」という雰囲気を作ることもできました。

 数字的な成果以上に大きな収穫を得られたと思っています。

次のページ
長期的な視点で施策に取り組む姿勢 テレビCMで得られた学び

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2024/08/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46690

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