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BtoBマーケティングの打ち手を再考する

セッション数は30%増、受注にも貢献!fondeskがテレビCMで成果を出せた理由とは?

長期的な視点で施策に取り組む姿勢 テレビCMで得られた学び

――今回の取り組みを経て得られた学びについて教えてください。

 今回の取り組みで得られた学びは、長期的な視点で施策を考える重要性を体感できたことですね。

 私を含め、ベンチャー企業のマーケターの方々が取り組んでいるデジタル広告は、ほんどの場合1週間や2週間、長くても1ヵ月ほどで効果を計測します。必然的に大きな失敗を経験せずに日々活動しているはずです。

 一方でテレビCMは莫大な費用がかかる上に、当たるか当たらないかはやってみるまでわかりません。また今回であれば施策終了までに3ヵ月を要します。こういったマーケティング手法にどう取り組むべきか? これはデジタル広告では経験できないことです。

 マーケティングファネルで考えると、広告は商談につながり最終的に契約になっていく。そうした事実を踏まえると、テレビCMではデジタル広告で行っていた以上に、各所が連携してチームとして動き、施策を連動させていく必要があります。

 こうしてテレビCMをきっかけに各ファネルで行う活動やつながりが効率化されるという、副次的な効果が生まれるのです。

 またテレビCMには、チームの士気向上も期待できます。全員が一体となって結果を出すという結束感が生まれますし、家族や友人、知人から「CM見たよ」と声をかけられれば仕事へのモチベーションも向上するでしょう。

 目標の数字に対してチームで一丸となり、1週間や2週間ではなく長期的な視点で取り組み、やり切っていく。

 この動きの重要性を体感できたことこそ、今回のテレビCMで得られた学びだと思っています。

テレビCMはPMFしてから

――最後に今後の展望について教えてください。

 fondeskではサービス認知度調査における認知度向上を目指して、今後もテレビCMを行っていこうと考えています。fondeskは電話代行サービスシェア一位(※)ではあるのですが、サービス認知度ではまだまだ伸び代があり、そこをテレビCMで伸ばしていきたいのです。あわせて指名検索数も増やしたいですね。

 今回施策を通しテレビCMもデジタル広告と同じで、出稿枠やクリエイティブなどをはじめとした要素の掛け算だと認識できました。今後は目標に向かって一つひとつをブラッシュアップし、fondeskにとっての最適解を探していきたいと思っています。

(※)2024年4月期 指定領域における市場調査。調査機関:日本マーケティングリサーチ機構

――最後にBtoBマーケティングでテレビCMを行う際のアドバイスをいただければと思います。

 BtoBの企業でテレビCMを行う際はタイミングが大切だと思っています。たとえば、fondeskがテレビCMを実施した時期はちょうどPMF(プロダクトマーケットフィット)していて、粗利ベースでLTVを計算できるようになったタイミングでした。そのため許容できる顧客獲得単価も大きくなっていたのです。こういった下地があって初めて、テレビCMを検討することができるようになると思っています。

 その状況を生み出すには、まずデジタル広告をはじめとしたテレビCM以外の選択肢をやり切ることが重要です。

 ただ考え方や扱う数字は普段デジタルで用いているものの延長にあり、また同じように計算もでき、採算が取れるラインも導き出せます。あとはその目標に向けて、チームで一丸となって進めていくだけです。

 そういった捉え方をしていただければ、馴染みのない方にとっても、マーケティングの選択肢にテレビCMが入ってくるのではないでしょうか?

 また経験豊富なパートナーの存在も大きかったですね。初めてテレビCMする際はぜひそういった点を意識してトライいただくと良いと思います。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

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2024/08/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46690

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