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mobidec2006セッションレポート

CPの課題を解決! 着うた®・着うたフル®変換ASPサービス『おとチェン♪』

 市場規模が拡大中の携帯音楽ビジネス。京セラコミュニケーションシステム株式会社のセッションでは 常務取締役の佐々木節夫氏と、同インターネットビジネス事業部 事業開発課の杉田裕氏が、楽曲配信を手がけるコンテンツプロバイダ向けのASPサービスを紹介した。

コンテンツプロバイダの課題を解決

 冒頭で佐々木氏は、同社の概要と、「おとチェン♪」を担ぐプラットフォーム事業について説明。同事業は同社が運営しているインターネットデータセンター「D@TA Center」を核に「コロケーションサービス」「マネッジドサービス」「事業プロセス支援」「システム開発」「ASP」の5つの分野でビジネスを展開している。単なるサービスの提供ではなく、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)をメニューに加え、総合力を武器としたトータルサービスの提供が強みのようだ。

 続いて佐々木氏は、著しい伸びを示す携帯音楽ビジネスの現状を分析しつつ、増え続ける携帯端末の種類について指摘。なんと、2006年度の秋冬モデルだけで過去最高の39機種、春モデルから合わせると、2006年だけで78機種が登場したことになる。旧機種も含めて「着うた®」「着うたフル®」の対応モデルは223機種にのぼるというから、コンテンツプロバイダの負荷は想像に難くない。

 音を容易にチェンジ(変換)する=「おとチェン♪」は、コンテンツプロバイダの課題を解決するASPサービスで、1つの楽曲データ(WAVデータ)から、キャリアの仕様や携帯端末ごとの特性に応じた高音質な「着うた®」「着うたフル®」の配信データを一括作成できる。

 「楽曲の品揃えや音質など、サービスの差別化が求められるなか、クオリティとコストはトレードオフという厳しい現状があります。また制作期間を短縮しつつ、機種ごとの特性に合った最適な音質を作り出すためには専門知識やノウハウが必要です。当社は相当数の制作ラインを持ち、また豊富な経験をベースとしたノウハウを蓄積しているため、端末の指定をいただくだけで、最適な組み合わせのコンフィグレーションをご提供できます。『おとチェン♪』はASPサービスならではの高速化に成功し、楽曲の制作プロセスを自動化することで、コスト的にもペイするサービスを実現するのが狙い。変換作業に伴うさまざまな作業代行サービスも用意しており、コンテンツプロバイダは、より魅力的なコンテンツを生み出すことに集中できます」(佐々木氏)。

キャリアと連携し“使い勝手のよさ”を追求

 次に佐々木氏に代わり、「おとチェン♪」の立ち上げを担当した杉田氏が説明に立ち、従来の制作プロセスとの比較を中心にメリットを紹介した。

 「通常もっとも多くのノウハウと工数が必要とされる変換作業の工程を、『おとチェン♪』で自動化できます」と杉田氏が言うとおり、システムにログインし、WAVファイル・画像・歌詞カードなどのアップロード、入力ファイル・出力ディレクトリの指定、メタデータ(著作権情報)のアップロード、対象端末の指定をすれば、あとは「エンコード開始」ボタンを押して待つだけという簡単操作だ。

 変換作業は、着うたで1曲あたり6分、着うたフルでは3分で完了。一ヵ月に変換する楽曲を200曲として算出すると、一ヵ月あたりの処理時間を85%も削減できることになる。実際の画面もいたってシンプル。エンコード中にはジョブリストが表示され、処理状況を把握できる。

 また、変換前に必要なマスタWAV調整、変換完了後に発生するメタデータの確認、実機チェックといった手作業を同社が引き受けることも可能となっている(オプション)。コンテンツプロバイダは、マスタWAV調整から実機チェックまでの全工程をアウトソーシングできるというわけだ。

 最後に杉田氏は、今後の展望について次にように語った「まずはNTT DoCoMoの着うたフルへの対応が課題。また、キャリアと連携しながら、引き続き使い勝手のよさを追求していきます」。

参考資料:着うた®・着うたフル®変換ASPサービス『おとチェン♪』

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この記事の著者

ironim 佐々木みのり(ササキミノリ)

IT業界をメインに活動するフリーランスライター。とりわけコンピューターが好きなわけでも得意なわけでもなく、IT業界にこだわる理由はない。某電機メーカーでのSE経験を経て、IT業界に強いとされる某出版社に飛び込んだという経歴があり、 どうも「言っていることがわかる」のが大きいらしい。早い!うまい!をモットーにお仕事展...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/22 14:15 https://markezine.jp/article/detail/468

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