事例がまだ少ないショートドラマを成功に導く方法とは?
――ショートドラマとクリエイタータイアップを組み合わせるとのことですが、具体的にはどのような施策を展開したのでしょうか。
草野:名称認知率を向上させることをKPIに、2話ずつ5つのストーリーによる10本のショートドラマを制作していきました。それぞれのストーリーにWiMAX +5Gを絡めています。
@wimax5g.drama.official 『配信がヤバすぎる_2話』 #UQ #WiMAX #ショートドラマ #ピンチ #ひとりじゃないみたいだ [出演]@古森もぐ @PeruPines (ペルピンズ) @きょんぺい オリジナル楽曲 - UQ WiMAX公式ドラマアカウント
田村:ショートドラマの出演者にはTikTokで活躍するクリエイターを起用し、その方にタイアップ動画を公開していただきました。タイアップ動画ではより商品について理解してもらえるような内容にしつつ、ドラマについても告知していただきました。
また他にもショートドラマに出演するクリエイターが登場するLPを用意する、ショートドラマのトンマナに合わせた6秒広告も制作してTikTokや他の動画配信プラットフォームに配信するといった取り組みも行いました。

吉田:タイアップ動画に関しては、盛り上がりを作るために「いいね祭り」という企画を実施しました。動画のいいね数が多いクリエイターは公式のWebCMの出演権が獲得できるという取り組みを行い、クリエイターのファンのエンゲージメントを高めました。
また、UQコミュニケーションズ様が作成したLPとは別にTikTok上で見られるLPを制作できる「インスタントページ」を用いて、各ショートドラマや他のクリエイター動画に遷移できるようにしました。
――施策を成功に導くために工夫した点はありますか。
吉田:10本のショートドラマを5つのストーリーに分けて制作した点ですね。企業のショートドラマはまだ成功事例が少なく、取り扱う商品やサービスによって効果的なストーリーや構成、キャスティングが異なります。
そのため、2話構成の5つのストーリーを作成し、WiMAX +5Gと相性の良いストーリーや構成、訴求の仕方を模索していきました。
コンテンツの回遊を促しブランド認知率の向上に成功
――今回の施策で得られた成果について教えてください。
蓮見:今回のKPIである名称認知率についてはブランドリフト調査を実施しました。結果として、ブランド認知率を3.6%上昇させることができました。

蓮見:通信サービスは無形商材であり、他の業界に比べてブランド認知率を上昇させるのは難しいとされています。しかし、今回の取り組みでは、想定を大きく上回る結果を記録することができました。
草野:私たちの調査でも、ターゲットである20代の名称認知率の目標を達成できました。テレビCMを中心とした施策ではなかなか上がらなかった層に対し、コストを抑止しながら、KPIを達成できたことは大きな実績として捉えています。
また、コメントやいいねなどのエンゲージメントもいいね祭りやショートドラマへのクリエイター起用の効果もあってか非常に高い数値となっていました。また、ブランド認知だけではなく、内容理解と利用意向の指標をリフトできたことも意義の大きい活動でした。
吉田:今回ショートドラマというフォーマットを利用したことで広告感もより薄くでき、エンゲージメントと再生完了率を高めることに成功したと考えています。