分散・多様化するソーシャルメディア
主要メディアは大きく変わっていませんが、ここ数年で、Lemon8やThreads、BeRealなど、注目すべき新たなソーシャルメディアが増えてきています。若い世代では、ソーシャルメディアを3つ4つ目的に応じて自由に使い分けており、それぞれにおいて独自のコミュニティを形成しています。
こうした分散・多様化したソーシャルメディアの中で、いかにユーザーと接点を作っていくか。企業の力量がここに問われてくるでしょう。ただ、メディアの数が増えても、コミュニケーションの本質は変わりません。商材に合わせて、どの媒体を選び、どういったコミュニケーションを取っていくか、時代と媒体の変化に合わせてメディアミックスを都度考えていくことが必要です。

2025年は「ショートドラマ」に注目
縦型ショート動画のトレンドは向こう数年続くと予想されますが、それにともないもう1つ注目なのが「ショートドラマ・アニメ」の流行です。2024年から徐々に2〜3分のショートドラマ・アニメの人気が高まってきています。タイパを重視する世代では、アニメやドラマを1.5倍速で見るという動きも出てきていますが、そうした中で2〜3分で見られるコンテンツが登場し、人気を集めているのです(ショート動画が登場した当時は6秒程度がトレンドとなっていましたが、視聴が定着したことで少しずつ時間が延びているのもおもしろい点です)。
2024年下期には、ショートドラマ専門の制作会社や制作部隊を立ち上げた代理店も出てきており、2025年はショートドラマ・アニメが広告活用の場としても盛り上がるのではないかと注目しています。
また、もう1つ注目なのが「コマース機能」です。Instagramをはじめ、ソーシャルメディア媒体がコマース機能の拡充に注力する動きが出てきています。ソーシャルメディアにおいて出会いから購買までを一気通貫で提供する流れが、2025年に本格化していくのではないでしょうか。またそれにともない「ライブコマース」もますます盛り上がっていくことが予想できます。
そして、ショートドラマ・アニメの後には、AR/VRの広告活用も本格化してくるのではないかと思っています。
広告=嫌なもの、と捉える消費者も増えてきている中で、新しいフォーマットも使いながら、どうすればユーザーに楽しく商品の魅力を届けられるか。ここをしっかり考えていくことが、今後ますます重要になってくるでしょう。
