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「実践企業に学ぶ オウンドメディア成功の秘訣」イベントレポート

“全員広報”の文化はどう作られた?LayerXの石黒氏が語る、採用加速のオウンドメディア戦略

事業から離れたテーマも扱う。新メディアで作る応募者の「物語」

━━ちなみに、今の課題として感じていることはありますか?

 スタートアップの中では、徐々に認知していただける会社になってきましたが、その認知を日本全国のみなさんが知っているところまで広げるには、まだ時間も投資も必要だと思っています。そこでnoteとは別に、「YOSORO(ヨーソロー)」というメディアを作りました。

画像を説明するテキストなくても可
オウンドメディア「YOSORO(ヨーソロー)」のトップページより

 このメディアは、日本のデジタル化を前に進めることや、挑戦者を応援することをテーマにしており、様々な企業やプロジェクトを取り上げています。一見すると、LayerXが運営しているメディアだとわからないほど、当社の事業から離れた記事も多いです。

━━オウンドメディアには、自社を語るものもあれば、自社や事業からテーマを広げて発信するものもあります。こちらは後者ですね。

 そうですね。私たちスタートアップは常に「挑戦」している企業なので、その「挑戦」を良いものだと思っていただきたいと考え、それをメディアのテーマにしました。同じく、私たちが挑むデジタル化への意義もこのメディアで感じてもらえたらと思っています。

 転職活動で大切なのは「なぜその会社に行くのか」「その会社で何がしたいのか」というストーリーです。当社に応募に来る方に、はっきりとそれを家族や知人に言える状況にしてあげないといけません。ですから、様々な角度からストーリーを作り、発信することを意識していますね。

最初の一歩目は「2週間で3ネタ」がおすすめ

━━LayerXのような全員広報の発信を自社でやりたいと思ったとき、社内の理解をどう得ていけば良いでしょうか。

 まずはトップの理解を得ることです。この活動を「経営者の仕事」「経営者のやるべき宿題」にしなければ、社内の理解は進みません。

 なぜなら、社員にとって本業ではない「発信」を、会社として評価・サポートしなければならないからです。きっと外部のプロの方が文章を書いたほうがクオリティーは高くなる。それでもあえて社員が書くことに意味があり、活動を続けることで、採用や会社の認知が上がっていくのです。それを会社全体で理解するには、トップの協力が不可欠だと思っています。

━━他の企業でも会社のYouTube活動を社長自らがnoteで紹介したことで、社内の理解が広まったという話がありました。トップの理解を得ることはやはり大切ですね。

 その一方で、社員一人ひとりは、何かしらSNSで発信してみてほしいですね。特に大企業は、社員のSNS発信に慎重なケースが多く、控えている人も多いでしょう。ですが、自分でもできるところまでやってみる。すると誰かが反応してくれて、新しい動きにつながるかもしれません。

━━今のお話に通じると思いますが、明日からSNSで何か発信しようと思ったとき、最初の一歩目はどうすれば良いでしょうか。

 たとえばnoteをはじめるとき、頭をよぎる不安は大きく二つあると思います。「続かないこと」と「読んでもらえないこと」です。対策として、まずはネタを3本溜めて、その3本を2週間のうちに公開してみてはいかがでしょうか。

 私の経験上、2週間で3本アップすると、その後1ヵ月書かなくても「いつも読んでいます」と言ってもらえます(笑)。おそらくそのペースだと「定常的に発信している人」という印象になりやすいです。なおかつ、3本ほど出せばどれか良い反応をもらえるかもしれません。

━━それなら始めやすいですね。皆さんもぜひ参考にしていただけたらと思います。本日はありがとうございました。

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note株式会社(noteカブシキガイシャ)

 わたしたちは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。メディアプラットフォームnoteは、クリエイターのあらゆる創作活動を支援しています。クリエイターが思い思いのコンテンツを発表したり、メンバーシップでファンや仲間からの支援をうけたり、ストアでお店やブランドオーナ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/09 08:00 https://markezine.jp/article/detail/47900

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