約15,000社をカバーするエレベーターメディア
──RECEPTIONIST社様が「GRAND」に出稿した背景を教えてください。また、なぜエレベーターメディアなのでしょうか?
古瀬:当社RECEPTIONISTはクラウド受付システム「RECEPTIONIST」、会議室予約システム「予約ルームズ」、日程調整ツール「調整アポ」という3つのプロダクトを提供していますが、今回は「RECEPTIONIST」と「予約ルームズ」の広告を出稿しました。

当社のマーケティングはSEOとリスティングを中心としたインバウンドマーケティングをベースにしてきました。しかし、今期はエンタープライズ領域に注力する方針で、これまでのやり方でお客様にうまくアプローチできないという課題に直面したのです。対策を検討する中でGRANDなら、エンタープライズのバックオフィス部門に効果的にリーチできるのではないかと考えました。
YouTubeのビジネス動画施策なども検討していましたが、エレベーター広告出稿の決め手となったのは、GRANDはビルの棟数ベースで1,100棟以上、約15,000社の企業をカバーしており、当社がターゲットとするエンタープライズ顧客に効果的にリーチできるとご説明いただいたことです。他のチャネルよりも認知施策として効果があると考えました。

──エレベーターメディアは他にもありますが、GRANDの優位性はどこにありますか?
斉藤:一つは規模です。設置台数は都内大規模オフィスビルを中心に4,200台を超えています(2025年4月時点)。これは都内の中規模&大規模オフィスビルにおけるエレベーター広告の配信数として群を抜いています。週あたりのユニークユーザー数は230万人以上です。1日に平均で5.4回乗降すると言われているエレベーターで、ビジネスパーソンに対して、フリークエンシー高くコンテンツをお届けできるのです。
また、オフィスビルのエレベーターという場所柄、広告に接触する時間帯がビジネスアワーであることも重要です。いわゆる仕事モードのタイミングで広告を視聴いただけるので、RECEPTIONIST様のようなBtoB企業との親和性が非常に高いメディアだと言えます。

2週間の配信で設計したコミュニケーションとは?
──具体的な取り組みについて教えてください。検討開始からクリエイティブ制作、広告配信までの流れはどのように進められたのですか?
古瀬:2024年11月頭にGRANDの検討を始め、12月中旬に出稿を決定。2025年1月27日から2週間の配信というスケジュールでクリエイティブ制作から配信まで進めていきました。非常にタイトでしたが、スムーズにご対応いただけました。
──どのようなクリエイティブを配信されたのでしょうか?
宮越:2週間の配信スケジュールだったので、1週目と2週目で異なる内容の15秒動画を用意しました。1週目は主力プロダクトのRECEPTIONISTをあつかい、総務や情シス部門の方に向けて、受付の効率化のメリットやクラウド受付システムシェアNo.1という強みが伝わる内容にしました。
2週目は予約ルームズをメインにしつつ、受付システムと合わせて導入するとどのような効果が生まれるかを訴求しました。既存のエンタープライズ企業のお客様の場合、両方のシステムを導入するケースが多いため、相乗効果を強調する戦略をとりました。
──ちなみにGRANDで配信される広告枠はどのようなものなのでしょうか?
斉藤:6分間のローテーションの中で15秒および30秒の広告枠をご提供しています。15秒CMの場合は、6分間に1回もしくは2回の頻度で放映される設計になっています。オフィスビルが開いている時間中、継続して広告が配信されます。

これまでのGRAND Standard Adsという標準プランでは、全ビルへの一律配信のみのご提供でしたが、設置台数の増加にともない、時間帯や配信エリアなどでセグメントした複数プランの提供を開始しています。
LP流入数・指名検索数が見たことのない数値に
──RECEPTIONIST様の広告効果はいかがでしたか?
古瀬:インテントツールを活用して効果測定を行ったところ、広告開始前と比較し、配信後はインテントハイ〜ミドルの数値が12倍に増加しました。LPへの流入数や指名検索ボリュームも過去最高を記録しました。私が入社して以来、見たことのないくらい高い数値でしたね。加えて、経営陣も様々な企業様から「広告を見た」と言われたようで、エレベーターメディアの認知形成効果を実感してもらえました。
宮越:取引先や見込みのお客様からも「エレベーター広告を見た」という声をいただいています。既に弊社サービスをご利用いただいている企業様からも「エレベーター広告の効果について教えてほしい」とのお問い合わせをいただくこともあり、広告自体への関心の高さを感じています。

藤原:RECEPTIONIST様は多種多様な企業が活用できるサービスを展開されているため、認知形成だけでなく、その後の視聴者の方のアクションを喚起するという観点でも非常に有用な媒体として機能できたのではないでしょうか。一方で、この結果はクリエイティブにもこだわっていただいたからだと推察しています。
エレベーター空間ならではのクリエイティブの工夫
──今回配信した広告クリエイティブは、新規に制作されたのですか?
宮越:既存素材の流用ではなく、新規制作がより効果的と判断し、完全に新しい素材を制作しました。ちょうど他媒体用に短尺動画を検討していた時期と重なり、エレベーター広告の経験がある制作会社に依頼できたのはスケジュール面でもクオリティ面でも幸運でした。
古瀬:その制作会社からエレベーター広告特有のノウハウを教えてもらったのです。具体的には、15秒の中で最初に興味を引く要素を入れること、L字型に社名を配置して常に視認できるようにすること、動的な要素を入れて注目を集めることなど、エレベーター内での視認性を高める工夫を取り入れました。

宮越:音声面でも元NHKアナウンサーの方にナレーションを依頼し、聞き取りやすい声質を重視しました。エレベーターで流すため、当然大きな音は出せません。耳に心地よく、自然に注目を集められることを意識しました。
また、限られた秒数内での文言選びや順番、読み上げのスピードなども制作会社と細かく調整しました。アニメーションの通知音など小さな効果音も工夫して、飽きさせない演出を心がけました。
藤原:エレベーター内という視聴環境の特性上、L字で社名を固定し、どのタイミングで見ても印象に残るようにする工夫は効果的ですね。RECEPTIONIST様が特に素晴らしかったのは、2週間の出稿で1週目と2週目でメッセージを変えられた点です。1週目にRECEPTIONISTの名前をしっかり認知させ、2週目に予約ルームズを含めた展開にしたことで、効果的なコミュニケーションができたと考えています。エレベーター広告は視聴者の方の多くが継続的に毎日接触するメディアなので、段階的なコミュニケーション設計が有効だと考えています。

エレベーターメディアは他媒体広告との組み合わせで生きる
──様々なタッチポイントやメディアが存在する中で、エレベーターメディアをどのように位置づけ、活用すると良いでしょか?
古瀬:オフィスで働く方々向けの認知形成媒体としては、タクシー広告に勝るとも劣らないと感じています。特に、オフィス回帰が進む中において、バックオフィス系サービスを提供する企業には非常に有効です。
近年はオフィス内の様々な場所でサイネージ広告が増えていますので、エレベーターだけでなく、トイレやプリンター周辺など複数のタッチポイントで、さらに効果は高まると考えています。
藤原:エレベーターメディアは基本的にはオフィスエリア内での認知形成を図る施策として位置づけられます。スマートフォンなど個人デバイスでの広告接触と異なり、エレベーターやオフィスのサイネージは同じ環境で働く人々が共通の情報に触れられる特徴があります。そのため社内での共通話題にしやすく、社内での認知形成とその先のサービス導入検討などに大きく寄与すると考えています。

斉藤:タッチポイントを複数化する観点では、交通広告との組み合わせも効果的です。出社時や退勤時に駅や街頭で広告を見て、オフィスに着いてからエレベーターでも見るという流れを作ることで、認知効果が高まると考えます。特にエレベーターメディアは、平日日中という他のメディアが接触しにくい時間帯をカバーしており、様々なメディアと組み合わせやすい特性があります。そのため、BtoB企業だけでなくBtoC企業にも有効ですし、実際にBtoC企業のお客様のご利用も増えています。
テレビ広告でリーチしにくくなっている層にもアプローチ可能
──GRANDについて、RECEPTIONIST様が今後期待している点はありますか?
古瀬:地方の主要都市での規模拡大に期待しています。地方のエンタープライズ企業へアプローチする際、自社の力だけでは難しいと感じることがあります。エレベーターはオフィスビルに必ず存在するタッチポイントであり、その特性を活かした展開に大きな可能性を感じています。
藤原:現在は首都圏中心ですが、大阪や名古屋にも展開を進めています。弊社は「70年ぶりのマスメディアをつくる」と打ち出していますので、全国展開は今後の目標として取り組んでいきます。ご期待ください。
──最後に、エレベーターメディア活用を検討される方へのアドバイスをお願いします。
古瀬:OOH広告は設計が重要です。インテントツールと組み合わせるなど、広告配信後のスキームを事前に考えることが大切だと考えます。また、クリエイティブについては、GRAND様に相談したり、短尺動画制作のノウハウがある制作会社と組んだりすることで、施策効果が高まるでしょう。
宮越:これはエレベーター広告に限らないですが、メディア単体で効果を出すのは難しいケースもあるので、総合的な設計が重要だと思います。期間内で複数の広告を連携させて飽きさせない工夫をすること、広告出稿後の営業フォローをどう設計するかなど、他媒体との掛け合わせを事前に計画することで効果を最大化できます。
斉藤:最近ではBtoC企業からの引き合いも増えています。設置台数の増加により、マス広告のような訴求も可能になってきました。特にメインターゲットである20~50代のオフィスワーカーはテレビ広告がリーチしにくくなっている層とも重なるため、その層にアプローチできるメディアとしてBtoC企業にも活用していただけると考えています。
藤原:クリエイティブの方向性の相談はもちろん、今後はインテントレポートの提供やそれ以外の計測方法の拡充も進めていきます。エレベーター広告にご興味をお持ちいただけたら、お気軽にご相談をいただければ幸いです。
──本日はありがとうございました。
BtoBマーケティングの次の一手はエレベーターメディア「GRAND」!
『首都圏オフィスエリアを中心に、15,000社以上の企業に直接リーチできる唯一のメディア、エレベーターメディア「GRAND」。
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