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広告産業のパーパスを考える

明日の成果も、未来の成長も創っていく――いまの広告会社に必要な「新しいリーダーシップ」と「営業の力」

 広告・マーケティング領域でもAIの本格的な実装が進み、単なる「効率化/代替」から「人間との有機的連携・可能性の拡張」へと活用の文脈が変化してきました。 そんな流れもあり、いま多くのマーケター・クリエイターが「自身の専門性」を見つめ直しているのではないでしょうか。本連載では、博報堂/SIXのクリエイティブ・ディレクター藤平達之さんが、様々な立場・役割の方とのディスカッションを通して、広告会社の強みに改めて向き合い、最終的には「広告産業のパーパス」を見つけていきます。第2回は、2025年4月にVML & Ogilvy Japan 共同CEOに就任した横田明日香さんと対談。現在の広告会社が改善すべき根本的な課題とは? 対談の終わりには、広告会社において絶対的に必要な「営業」の存在価値に議論が広がりました。

第2回ゲストは、VML & Ogilvy Japan 共同CEOに就任した横田明日香さん

藤平:「広告産業のパーパスを考える」と題した本連載、第2回はVML & Ogilvy Japan 共同CEOで、WPPジャパンのエグゼクティブ・クライアント・パートナーでもある横田明日香さんをお訪ねしました。本日はよろしくお願いします。

 この連載は、広告産業にいる人や企業の専門性、この先の可能性、まだ発見できていない余白を探るべくスタートしました。今回はWPPジャパン×博報堂の対談ということで、外資と日系の違いはもちろんあると思いますが、その垣根を越えて、これからの広告会社についてああでもない、こうでもないと答えなく話し合えればと思っています。

博報堂/SIX クリエイティブ・ディレクター 藤平達之氏
博報堂/SIX クリエイティブ・ディレクター 藤平達之氏

 はじめに、横田さんのこれまでのキャリアについて教えてください。ずっと、クライアントに向き合う「営業」としてキャリアを磨かれていますよね。

横田:はい、私は長くこの業界にいまして、1995年に広告業界に入ってから今年で30年になります。事業会社のマーケターになろうかと悩んだこともあったのですが、クライアントのビジネスに貢献できたと実感できる瞬間がやっぱり一番好きで。今でもクライアントとのコンタクトは維持しています。

 経歴で言うと、最初に入った外資系グローバルAG時代からずっと、消費財メーカーのグローバルブランドを軸にクライアントワークをしてきました。クライアント社の社員と同じレベルでマーケティングのイロハを教えていただき、基本的なところから勉強させてもらえたのは、本当に有難いことだったと思っています。

VML & Ogilvy Japan ※肩書確認※ 横田明日香氏
VML & Ogilvy Japan 共同CEO 横田明日香氏

 16年ほど営業として、日本とイギリスでの総合広告一連の仕事を経験し、「日本市場での広告の届け方」を十分にやり切った後、海外に行きたいなと思いまして、40歳手前で会社を辞めてシンガポールに渡りました。ローカルの仕事を自分で見つけながら働いていた中で、ご縁がありブランディングのコンサル会社にジョインし、ここではブランディング戦略およびAPACやグローバル展開を学びました。

藤平:なかなか刺激的なキャリアですよね。WPPジャパンにジョインしてからは、広告・ブランディングとはまた違うメディアの世界に入られています。

横田:ええ、2022年にWPPジャパンに参画し、メディアの世界に入りました。ずっと広告やブランディング戦略を担当していたこともあって、実は、デジタルメディアの領域に苦手意識があったんです。ただ、「これからの広告業界でメディアやデジタルがわからなくてどうするんだ」と思ったのと同時に、「今やらないと多分一生やらないだろう」とも思い、エッセンス(旧)で経験を積みました。

 2024年7月からVML & Ogilvy Japanのマネジング・ディレクターを務め、今年4月にVML & Ogilvy Japan 共同CEOに就任しました。広告業界をぐるっと1周回って、また広告に戻ってきたようなキャリアです。

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「短期的な成果」と「中長期の成長」の両方を考えられているか?

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/04/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/48730

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