博報堂のシンクタンク「博報堂100年生活者研究所」は、20~80代の男女2,800名を対象に、過去100年間の幸福度や価値観への評価についての調査を実施した。
100年間の幸福度・重要視価値観の評価
調査では、1920~2040年代の日本人の幸福度を10点満点で評価。最も幸福度が高いと考えられるのは、バブル景気が始まった1980年代で6.2点。最も低いと考えられるのは、太平洋戦争のあった1940年代で3.97点だった。幸福度は1980年代をピークに2020年の現在まで低下し、2040年代まで低下傾向が続くと予想されている。

また、「年代ごとに、日本人が重視していたこと(重視するであろうこと)を、あなたの感覚でお答えください」という質問では、2000年代までは「家族のつながり」「仕事」、2020年代以降は「自分らしさ」などが目立った。

推移を見ると、最も幸福度の高かったと考えられている1980年代は「仕事(44.0%)」「家族とのつながり(37.4%)」「経済的な安定(37.4%)」がトップ3で、この傾向は2000年代まで続いている。しかし1980年以降、「仕事」の重視度は急激に低下している。
また、コロナ禍を経験した2020年代に、日本人の重視することは大きく変わり、「多様性(31.6%)」「自分らしさ(31.0%)」「柔軟な働き方(29.8%)」がトップ3となった。
同研究所は、この調査結果に基に年表を制作。活動拠点の「Sei-katsu-sha Cafe かたりば」(東京都豊島区巣鴨3-34-3 西村商店第2ビル3F)で、2025年4月23日(水)から6月27日(金)まで展示イベントを行う。

【調査概要】
日本人の100年間調査
調査目的:過去100年間の日本人の価値観変化を把握する
調査手法:インターネットモニター調査
調査期間:2025年2月
調査対象者:20~80代の男女2,800名
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