企業向けSNSマーケティング支援を行うテテマーチは、全国の15歳〜58歳の男女3,000名を対象にアンケートを行い、その結果を基に「Z世代の消費に対する価値観やブランドへの意識」について調査を行った。
Z世代は「自分に合う」ものを「じっくり」選びたい
まず、モノやサービスを購入・利用するときに重要視している行動や意識・価値観について尋ねた。
その結果、Z世代は、他の世代と比較して「自分向けにカスタマイズできる商品・サービスに魅力を感じる」「話題になっている商品・サービスは使ってみたい」「商品・サービスを提供する企業・ブランドの国を気にならない」「新しい商品・サービスは積極的にチェックしている」の4項目で意識が高くなった。
一方、他の世代と比べて、「シンプルな商品・サービスに魅力を感じる」「SDGsやエコに配慮した商品・サービスに魅力を感じる」「商品・サービスを選ぶときに悩む時間がもったいない」といった項目は意識が低い結果となった。
一般的には、Z世代は他の世代よりも、社会問題やSDGsに対する取り組みへの関心が高くタイパを重要視する傾向にあるといわれているが、購買行動の視点ではSDGsやエコを積極的に取り組んでいることはあまり重要視されていないことがうかがえる。失敗したくないという気持ちの強さにより、自分に合ったものを見つけるために時間をかけて調べたり考えたりすることに対しての抵抗がないことがわかった。
Z世代の情報収集源はSNSに一極集中
次に、Z世代がモノやサービスの購入・利用において参考にしている情報源を聞いた。すると、1位が「SNS」で62%、2位が「テレビ番組・CM」で43%、3位が「Web検索」で39%となった。このことからZ世代の情報源は特に「SNS」に集中していることがわかる。また、「SNS」以外の「テレビ番組・CM」「Web検索」「企業やブランド・商品の公式ホームページ」「店頭(店員への質問)や催事イベント」はどの項目も他の世代よりも低い結果になった。
情報収集用のSNSは幅広く様々な媒体を活用
続いて、情報収集を行う際に活用しているSNSを聞いた。その結果、「Instagram」が42%、「YouTube」が38%、「X(旧Twitter)」が36%、「TikTok」が16%という結果になった。この結果により、Z世代は、様々なSNSを幅広く活用して情報収集を行っていることがわかった。
加えて、Z世代にとってのTikTokは他の世代と違い、時間消費するためだけでなく、気になる商品やサービスを調べるといった情報収集源にもなっていることが考えられる。
ブランドを選ぶ基準は価格<自分に合っているか
次に、Z世代の企業・ブランドの意識について質問を行った。
他の世代と比較して「多少価格が高くても、好きな企業やブランドを選びたい」「話題になっている企業やブランドは、意識して選ぶことがある」が高くなった。この結果からZ世代は、価格よりも自分が好きなブランドであることを重視し、話題性のあるブランドを選びたいという意識が強いことがわかった。
さらに、Z世代は他の世代と消費に対する考え方が異なり、このブランドを選んでいる自分に価値を感じて、自己表現のひとつにつながっていると考えられる。そのため、Z世代は自分に合っていると感じれば多少価格が高くてもそのブランドを選びたいという結果になった。
【調査概要】
対象:15歳~58歳の男女
方法:インターネット調査
期間:2023年6月28日~2023年7月3日
人数:Z世代(15~27歳)、Y世代(28~42歳)、X世代(43~58歳)のそれぞれ男性500人、女性500人の計3,000人
エリア:全国
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