サイバーエージェントはインターネット広告事業において、クリエイティブソリューションファームのThe Breakthrough Company GO(以下GO)と業務提携した。両社はブランディングやクリエイティブを軸に、企業のCMOや経営者が抱える経営課題を解決する支援を強化する。
両社は、マス広告とデジタル広告の垣根を越えた統合的な視点から、新たなクリエイティブソリューションを提供していくという。サイバーエージェントが保有する広告効果最大化のための運用オペレーションおよび高度なAI研究技術と、GOが培ってきたクリエイティブを起点としたマーケティング支援および新規事業開発の知見を掛け合わせることで、企業が抱える多岐にわたる経営課題に対し、包括的な支援を提供する。本提携により、以下の5分野を推進する。
- 「運用型のデジマス統合マーケティング」の開発・提供
- 次代のブランディングメソッド、サービスの開発・提供
- 両社の組織を横断した、CMOおよび経営層への支援体制の構築
- 内製化支援サービスの拡充と提供
- 両社間の研修やナレッジ共有による、ソリューション力の向上

また、2025年7月10日に企業のCMOや経営層向けに開催されるイベント「ブランドリーダーズコレクティブ」に、両社で参加予定だ。サイバーエージェント常務執行役員の内藤貴仁氏とGO代表取締役の三浦崇宏氏は、次のようにコメントを発表している。
生成AIの登場で、クリエイティブ産業は、おそらく過去最大の影響を受けることになると思います。非常に怖くもありますが、逆にこの過去最大の変化は、我々にとっては、過去最大のチャンスでもあります。正直、我々は、広告業界のクリエイティブの世界では、重要なプレーヤーではありませんでした。しかし、この変化を予想し、10年以上前からAIへ大きな投資を行なってきたこともあり、「AIとクリエイティブ」では、大きな流れを掴んでいます。
我々は、この過去最大の変化が起こるクリエイティブ産業で、改めて、ベンチャー企業として大きな勝負をしていきたいと思っています。
この変化で、クリエイティブの主要プレーヤーの多くが代わるでしょう。そして、そのスピードは早く、数年で世界的な企業が次々と出てくると思います。我々はその1社になりたい。
そしてGOもクリエイティブ産業のベンチャー企業です。まだ若く、荒削りで、変化と挑戦の会社です。この大きな変化の時代で、大化けする可能性があります。
我々は2社で手を組み、新しいブランディングやプロモーションの方法を生み出したい皆さまの変革パートナーとなり、AI時代の新しい広告のルールを作っていきたいと思います。
(サイバーエージェント 常務執行役員 内藤貴仁氏)
変化と挑戦を掲げるGOだからこそ、自分たちがどこよりも、変化と挑戦をしていければと考えています。その意味で、今回、サイバーエージェント社と業務提携を結ぶことは、GOにとって、日本のクリエイティブエコノミーにとって、大きな意味のある挑戦だと考えます。
クリエイティブとは、単なるおもしろい動画や、素敵なコピー・デザインを作る力ではない。人間の感情を動かし、企業や社会の課題を解決する力である。そして、今の日本社会に残された、世界と戦うための数少ない、しかし強力な資源である。
これまであまり重なることのなかったこの2社の協働により、クリエイティブの力をより多くの企業、人々に理解していただき、魅力的な企業成長、社会作りに貢献できればと思っています。
(中略)道はどんなに険しくても笑って歩いていこうぜ。
(GO 代表取締役 三浦崇宏氏)
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