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令和を生きるガールズたちのインサイト&トレンド速報

キーワードは「平和感100%」 女の子を癒すコンテンツの行く末は?


コンテンツを見ている間くらい「平和」に浸って、心を浄化させたい

 これらのトレンドから「平和な世界観に浸りたい」というインサイトが見えます。

 未だ収束しない紛争や円安、インフレ、移民問題、関税問題……。なにかと暗い話題が多く、明日になれば大きく世界が変わっているかもしれない危うさをはらむ昨今、余暇の時間くらいは平和なコンテンツに浸って、心を幸せで満たしたいのでしょう。

 現実世界は心が疲れることが多い。だからこそ、コンテンツを見ている間は出演者や推しの幸せだけを願って“心を浄化”させたい。そんな風潮に後押しされて最近の推し活も、「応援する」という意味合いを超えて「推しの幸せを願う」という文脈が強くなっています。ご紹介したようにオーディション番組のあり方も変わってきていますし、実際にアイドルであればパフォーマンスなどの本業以外、オフの様子も含めて推しが幸せそうな姿を見ることが今の女の子たちの楽しみです。

 また少し見方を変えると、このインサイトに紐付いて、最近では特に誰のことも嫌な気持ちにさせにくい、配慮が行き届いたコンテンツが心を平穏に保ちたい女の子たちに広く受け入れられる傾向にあります。

 たとえば、ショート動画を中心に投稿する親友2人組インフルエンサー「Blue Sea」は、過去に心霊系YouTuberとして活動していましたが、投稿する動画ジャンルを変更したことが1つのきっかけとなり人気が爆発しました。

 今の彼らはよくある日常ドッキリカテゴリの動画配信者でありながら、出演者と視聴者の気分を害さない作風が人気。おまけに、食品を扱うドッキリではフードロスやサステナビリティへの気遣いまで見せるところが特徴的で、誰が見ても心がざわつかない、皆が穏やかに見られるコンテンツの需要の高まりを感じます。

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この傾向で懸念されること/ファン・推しの上位互換が生まれるかも?

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この記事の著者

飯野 朝美(イイノ アサミ)

株式会社 電通 第8マーケティング局 マーケティング・コンサルタント

ストラテジックプランニングセクションにて、戦略領域をメインに担当。 社会やターゲットのインサイトを感性的に捉える右脳的なプランニングと、 データを活用した左脳的なプランニングの掛け合わせを武器に、ティーン・ミレニアル世代・女性向けコミ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/08/01 16:20 https://markezine.jp/article/detail/49242

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