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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

AI時代のマーケティング最新動向(AD)

AIと共に起こすクリエイティブ革命。「大量制作×効果予測」の実現と問われる「法と倫理」の矜持

IMPやCTRのスコアを予測、実装の判断材料に

柴山:効果予測AIも、「CREATIVE BLOOM」のクリエイティブ部分における重要な機能です。過去の膨大な配信実績に基づいて、AIが配信効果を予測します。当然、それらは実践では配信設定や予算の影響を受けますが、それらをできるだけ排除し、「純粋なクリエイティブ力」の評価に絞れるようにしています。

広告効果の予測AIも搭載。予算の影響などを排除した、純粋なクリエイティブ力の測定が可能

野口:量産、つまり取捨選択すべきクリエイティブの数が多いと、それだけプランナーにも負担がかかると思います。その点、効果予測ができれば、それを頼りに選択していけるということでしょうか。

柴山:そう思います。ただ量産してくれるだけでは、たしかに人の負担が大きくなります。これからは、大量制作×効果予測で、配信運用における成果を引き上げていくことができます。

大量生成されたクリエイティブから効果予測AIを使い、配信クリエイティブをピックアップ(クリックすると拡大)

柴山:とはいえ、AIによる予測も、当然100%正解を当てられるわけではありません。しかし、人の正解率とAIの正解率を比較した場合、人よりもAIの予測に基づくほうが正解率が高いという結果が出ているため、AIに判断を委ねたほうが、配信成果は結果として良くなる確率が高くなっています。

 また、競合他社のクリエイティブも含めてマッピングできる機能も、役立てていただいています。このマッピングにより、自社や市場全体のクリエイティブの傾向を把握でき、訴求軸やバリエーションなど不足している点などをつかむことができます。

 クリエイティブの多様性は非常に重要ですが、プランニングなき多様性はただのカオスで、成果へのリターンの確率が下がるため、効果予測AIと合わせ戦略的な多様性を意識して、制作する環境を準備しています。

訴求軸分類など多様な分析・分類をマッピングし分析(クリックすると拡大)

AIを使う側になるか、AIに使われる側になるか

――クリエイティブに関しても、単なる制作や配信の効率化に留まらない、博報堂DYグループの矜持を感じさせられました。こうしたプラットフォームを通して、これからどのようにクリエイティブに向き合っていきたいか、どのような世界をつくられたいかについてご意見をいただけますか?

柴山:AIによって、クリエイティブのハードルは極めて低くなり、民主化されたと思います。それだけを捉えると、マーケターは不要になるのかもしれません。ですが、ただ作って流すだけでは、我々が広告を提供するクライアントと、競合他社との間の同質化を避けられません。コモディティ化をたどってはマーケティングが機能しない世界が確実に訪れます。

 その前提で重視している点が2つあります。一つはやはり、プラニングです。どこをAIに任せ、どこに人間がもっと汗をかくべきか、その追求にはまだ余地があります。よい感じでの心への引っ掛かり、よい違和感があるものをつくって、と指示するのは簡単ですが、奇抜すぎてもダメなので、ちょうどいい違和感を探るのはまだ人間の感覚が必要だろうと考えています。

――なるほど。もう一つは、何でしょうか?

柴山:それは、ブランディングです。前回、野口さんとのディスカッションでも話が上がりましたが、人の心に何を構築するかというブランディングにも、やはり人間の関与が不可欠だと思います。今、この2つを博報堂DYグループとして解釈すると、「人のクリエイティビティ」が発揮される部分だと捉えています。

野口:今後、新しく仲間になってほしい人材像も変わってきそうですね。

柴山:そうですね。AIに使われるのではなく、AIを使い協働していくべきです。それはこれからの仲間だけではなく、今一緒に働いている社員たちについても同じなので、「ONE-AIGENT」の旗振りと同時に、全社員がAIの使役者になるよう改革を進めているところです。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Hakuhodo DY ONE

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/12/26 12:00 https://markezine.jp/article/detail/50242

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