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Jリーグのファンはどこで「熱狂」に変わるのか? 1万人調査×定性分析で解明する「没入の法則」

観戦頻度が高いほど、動機は「応援」一点に収束する

 3名のインタビュー結果を踏まえ、改めてJリーグ現地観戦の回数と観戦動機の関係を定量調査で確認したところ、興味深い傾向がわかった。観戦回数が多い人ほど、「好きなチームを応援したい」という理由の比率が明確に増加している。言われてみれば当然の結果ではあるが、この傾向を定量的なスコアとして示すことで、ファン行動の特徴が客観的に理解できるのではないだろうか。

 具体的には、現地観戦が1回の人では「好きなチームを応援したい」は24%にとどまるのに対し、2~3回観戦した人では42%、4~5回では44%と徐々に上昇し、6回以上観戦する人は58%まで上昇することがわかった。また、現地観戦1回の人は「プロのプレーを生で見たい」「スタジアムの雰囲気を楽しみたい」「家族時間を楽しみたい」といった複数の動機が挙がるのに対し、現地観戦6回以上の人では「好きなチームを応援したい」が約6割を占め、圧倒的1位である。2位「プロのプレーを生で見たい」が16%、3位「スタジアムの雰囲気を楽しみたい」が15%と続くが、1位と40ポイント以上離されており、歴然とした差が確認できた。

 この結果から、現地観戦の回数が増えるほど観戦理由は複雑化するどころか、むしろ1つの明確な目的に収束していくことがわかる。「好きなチームを応援する」という純粋な動機が、コアファンの特徴を最も象徴しているのかもしれない。

画像を説明するテキストなくても可
【図表4】Jリーグ現地観戦時の気持ち(現地観戦回数別)※単一回答
データ:インテージWEB定量調査 直近1年以内のJリーグ観戦者347人(全国15~69歳)
調査実施:2025年9月
(クリックすると拡大します)

さいごに

 3名のインタビューと定量データの双方から浮かび上がるのは、スポーツクラブのファン化は単なる偶然や一過性の現象ではなく、経験や環境の積み重ねによってある程度設計可能である、ということだ。

 幼少期からの早期接触がファン化の土台を形成し、親や友人など他者との観戦体験が最初の入口となる。そこから試合での感情の揺れや勝敗の体験が「自分ごと」としての当事者意識を生み、観戦や応援を重ねることで生活の中に定着し、趣味を超えて日常やライフワークへと変化していく。

 この4段階のプロセスを意識的に捉えることで、ファンを戦略的に形成し、熱量の高い“コアファン”を増やすことができるのではないだろうか。

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この記事の著者

中川 大輔(ナカガワ ダイスケ)

株式会社インテージ マーケティングパートナー第2本部 企画営業2部

2017年インテージに入社。家電業界を中心に耐久財メーカーのリサーチを支援。現在は、スポーツ・サービス・流通業界のリサーチを担当。専門統計調査士。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/01/22 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50302

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