トピックス3:スマートホームとMatter、その広がり
スマートホームのエコシステムは、家電、音声アシスタント、エネルギー管理、エンターテインメント、ロボット、セキュリティまで裾野を広げています。AIによるパーソナライゼーションや予測型オートメーションが、もはや前提となります。
Matter(※)を規格化しているConnectivity Standards Alliance(CSA)を中心に情報発信が行われ、Amazon、Aqara、BroadLink、Google、Hisense、Ikea、Samsung、SwitchBot、TCL、日本からはmui Lab、三菱地所、美和ロックなど、国内外の住宅・セキュリティ関連企業が出展していました。CSAのトビン・リチャードソンCEOは2つのセッションに登壇し、相互接続性とセキュリティの両立を主要テーマとして講演。CSAの日本支部が昨年設立されたことから、来年のCESではさらに多くの日本企業の出展も期待できそうです。
(※)Connectivity Standards Allianceが策定しているスマートホームの標準規格
トピックス4:ペットとシニア、実は共通するテック(AgeTechとPetTech)
CESの会場内では法令に基づき介助動物の同伴が認められており、介助犬と犬型ロボットが向かい合う光景も見られました。米国のペット業界団体「American Pet Products Association(APPA)」が発表した『2025 State of the Industry Report』によると、2025年時点で米国では全世帯の約71%にあたる9,400万世帯がペットを飼育しています。
センサー、見守りカメラ、位置情報・トラッキング、LiDAR(ライダー)など、ペット市場とシニア市場で使われるテクノロジーには非常に多くの共通点があります。「ヒューマンとヒューマノイド」の比較が話題となる中、「ペットとペットロボット」を比較するような空気感も感じられました。
良きパートナーとしての追跡や健康状態、体温管理といった視点と、見守りなど、用途別に分けて検討する必要がありそうです。具体的な事例では、旭化成エレクトロニクスのパネルとブースが象徴的でした(参考リリース)。
ミリ波、ブルートゥースの活用などにより、カメラ不要の転倒検知ソリューションやバッテリーフリーのスマートおむつで介護者を支援、動物病院向けバイタルモニタリングのコンセプト提案、スマートペットカラーによる温度モニタリングが掲示されていました。
トピックス5:NVIDIAブランドの確立とフィジカルAI
CES2025はNVIDIAのジェンスン・ファンCEOの最初の基調講演が圧巻でしたが、今年CES2026は、さらに圧倒的な存在感を示しました。

1月5日はCES開催前の自社の単独講演、6日はシーメンス、レノボの基調講演にジェンスン・ファンCEOが登壇。さらに、7日にはキャタピラーの基調講演にNVIDIA副社長が登壇と、基調講演は連日NVIDIAでした。
1月7~8日に新たにフォンテーヌブローで開催されたCES Foundryは、AIと量子技術を軸に「NVIDIAの世界観」を体感する場と言っても過言ではありませんでした。4階の会場にはライブデモ、没入型コンテンツを展開する2つのステージが対角に置かれていました。来年、この展示スペースがどのようになるのか、楽しみです。
CES2026が示した「次の年への宿題」
CESは毎年、次の年への宿題を提示しているようにも思えます。
昨年のCES2025のテーマである「Dive In(新しい市場に飛び込もう)」は、「評論していないでとにかく、経験、体感、装着してみよう!」という表現でした。日本企業にもはや静観はありえないですよと語ってくれているメッセージでもありました。
そしてCES2026は、その転換点をよりはっきりと示したイベントとなり、「待ったなし」の様相となりました。「Innovators Show Up(イノベーターたちが顔を揃える、イノベーターたちみんな集まれ!)」といった感じです。CESはパンデミックで大変苦労した経験を持っています。こうした背景から、いま一度、コンベンション会場に集まってほしい、というメッセージが続いているようにも思います。

メディア、クリエイター、広告会社、デジタルマーケティング、ブランドコミュニケーションなどの領域の皆さんにとっても同じことが言えます。次回はC Space Campusに特化して寄稿したいと思います。
