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広告クリエイティブに必要な「マジック」と「記憶」とは――東畑幸多氏×博報堂 小島翔太氏[レポート]

「マジック」の原体験になった日清どん兵衛の施策

質問:自身が携わったものの中で、大きな気づきを得たプロジェクトは?

小島さんの回答:日清どん兵衛のSNS施策

小島 7年くらい前に日清どん兵衛のSNSプロモーションを担当していたのですが、「とにかく話題を生んでバズってください」といった依頼でした。予算をかけて1個をつくるというより、小さくても次々に企画を出して定期的にバズを生むことを目指していたプロジェクトです。

株式会社博報堂 CREATIVE TABLE 最高 クリエイティブディレクター 小島翔太さん
株式会社博報堂 CREATIVE TABLE 最高 クリエイティブディレクター 小島翔太さん

 そのなかで印象深いのが、僕の実体験をもとにした企画です。小学生のときに、よく進研ゼミの案内がポストに届いていたのですが、そのなかに同封されているマンガが大好きでした。進研ゼミを始めると、勉強だけでなく部活も恋もすべてが上手くいくというストーリーライン。話の内容自体が毎回大きく変わるわけではないのですが、なぜか読んでしまい、届くのを楽しみにしていたことがずっと記憶に残っていたため、それをどん兵衛に当てはめることに。どん兵衛を食べるだけですべての青春が上手くいってしまう「どん兵衛ゼミナール」と題したシナリオで一気に書き上げました。クライアントさんに熱弁したところ、「なんかわからないけれどおもしろそうですね」と言ってもらい実現し、結果的に大きな話題にもなりました。

 そのときに気づいたのが「自分の“好き”や“おもしろい”をもっと追いかけて良いんだ」ということ。クライアントさんも喜んでくれましたし、東畑さんのおっしゃる「マジック」の原体験になっています。

どん兵衛ゼミナール(出典:博報堂 CREATIVE TABLE 最高)
どん兵衛ゼミナール(出典:博報堂 CREATIVE TABLE 最高

東畑 心のどこかで「これは絶対に届かないだろうな」「こんなものを作っても仕方がないよな」と思っていたら、やっぱりなかなか届かない。少しでも良いから、仕事が自分の体に結びついていることが大事ですよね。その意味でこの企画は、すごく小島さんにつながっているのだと感じました。

質問:転機となった出来事は?

小島さんの回答:カロリーメイト部活シリーズ

小島 カロリーメイトが毎年冬に行っている受験のキャンペーンとは異なる、夏の部活のキャンペーンです。カロリーメイトは手軽にバランスよく栄養を補給できるバランス栄養食。学生にとって人生のひとつの転機でもある受験を頑張るためには、どれだけ忙しくても栄養が必要であるという理由から、カロリーメイトは学生の受験を応援しています。またカロリーメイトだけでなく、手術後のお医者さんが水分と栄養の補給のために点滴を飲んでいた様子からヒントを得たと言われているポカリスエットなど、大塚製薬という製薬会社が、本気で開発したtoCの商品だからこそ、学生たちの大切な瞬間を応援する説得力があると思うんです。

 そんななか、夏のキャンペーンで学生を応援する場合、彼らが本気で打ち込んでいるものが何かと考えた結果、「部活」ではないかと思い至りました。僕の原体験として、部活の休憩時間にカロリーメイトを食べていたことも大きかったです。

 実際の企画に落とし込むときにも、現役の部活生が「全然わかっていないな」「そんなこと思わないけどな」「使っている道具が違う」などと違和感をもってしまっては一瞬で冷めてしまうからこそ、すべての競技に関して、細かくヒアリングを行いました。

 ブランドに対しても彼らに対しても、とにかく誠実にまっすぐに取り組み良いものをつくるんだ。そうやって向き合えた仕事でしたね。

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九州新幹線全線開業「祝!九州」で感じた広告の力

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この記事の著者

中村 直香(ナカムラ ナオカ)

編集部。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社博報堂

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2026/04/03 09:06 https://markezine.jp/article/detail/50401

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