SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Online

MarkeZine Day 2026 Spring(AD)

インバウンド施策に力を入れる伊藤園、海外顧客の声をどう捉える?AI時代の「顧客の声」の捉え方

 商品企画担当者やマーケターにとって、「スピード」と「深い顧客理解」の両立は長年の課題である。AIの登場により状況は変わりつつあるものの、実務に真に活かせている企業はまだ少ない。顧客の本音を掴むまでに多大な時間とコストを要するという構造的な課題は、依然として多くの現場に残されたままである。2026年3月開催のMarkeZine Day 2026 Springでは、NECの小図子氏と、伊藤園でヒット商品のマーケティングに携わってきた矢野氏が登壇。独自AIと実購買傾向データから導く「顧客の声」の引き出し方について語った。

マーケティングで、マーケターが本当に使いたいAIツールは?

 生成AIは使っているものの、マーケティング業務で活用できているとは自信をもって言えない……多くの読者がそうした状況にあるのではないだろうか。

 パーソル総合研究所の「生成AIとはたらき方に関する実態調査(参考)」によると、週4回以上使用するヘビーユーザーは全体の約11%に過ぎず、6〜7割の層はほとんど使用していない。活用している層の用途も、調べ物や情報整理、文書作成、アイデア出しといった汎用的なものが大半を占め、業務の本質的なプロセスへの組み込みには至っていないことがわかる。特に経営層では「自分の業務には必要性を感じない」「どのような業務で使えるのかイメージできない」といった声が多く、ツールとして使用が許可されていても、具体的なアウトプットのイメージが持てないことが活用定着の大きな障壁となっているようだ。

 では、マーケティングで真に使えるAIツールとはどのようなものだろうか。MarkeZine Day 2026 Springのパネルディスカッションで紹介されたのは、NECの「ターゲット顧客の反応がわかるAIツール」だ。

日本電気株式会社 ビジネスイノベーション統括部 シニアマネージャー 小図子 武弘氏
日本電気株式会社(NEC) ビジネスイノベーション統括部 シニアマネージャー 小図子 武弘氏

 「複数のアイデアを検討する際、想定するユーザー像に対してどの程度の反応が見込めるかを定量的に示すことができれば、売上・認知・集客という主要な事業指標への貢献を即座に判断できるようになります」(小図子氏)

 上記の考えをもとに開発されたのが、NECのマーケティング施策立案ソリューション「BestMove(ベストムーブ)」である。「BestMove」は、商品企画・マーケティング業務のプロセス変革を目的としたAIソリューションで、その特徴は高精度な購買データを内包している点にある。

特長
「BestMove」の特長

 特筆すべきは、JCBのクレジットカード購買傾向データ(個人・店舗を特定できない統計情報)およびPontaのID-POS/レシート購買傾向データとの連携により、幅広い購買傾向データを網羅的に保有していること。さらに、高額利用者約1,000万人規模のパネルデータに加え、味・匂い・捨てられないものといった志向性に踏み込んだ独自の追加アンケートを実施することで、高解像度なターゲット顧客の抽出を実現している。「BestMove」でアンケート・インタビューを繰り返すことで、顧客に会わずして本音を探ることができるのだ。

空前の抹茶ブームが到来!抹茶飲料に関心のある海外旅行客は?

 セッションでは、実際に「BestMove」を活用している伊藤園のマーケティングの取り組みが紹介された。

 まず挙げられたのは、つくりたての抹茶を楽しめる体験型抹茶飲料「matcha LOVE」での取り組み。「matcha LOVE」では、昨今の抹茶ブームとインバウンド需要の高まりを受け、海外観光客をターゲットとする方向へ戦略を転換しようとしていた。「振って抹茶を作る」というユニークな体験価値と、やや高めの価格設定は、むしろインバウンド層に刺さる要素と判断したのだ。

 それにあたり、まずは、商品/サービスに反応する可能性の高い消費者を抽出して分析した。施策を担当した伊藤園の矢野氏は次のように話す。

株式会社伊藤園 国際事業推進部 抹茶営業推進課 矢野 弘子氏
株式会社伊藤園 国際事業推進部 抹茶営業推進課 矢野 弘子氏

 「『BestMove』を活用して顧客分析をしたところ、やはりインバウンド向けの顧客クラスターが自動生成されました。健康・栄養意識の高い層やサステナビリティ重視の層など、自社では想定していなかったセグメントも提示され、思考の整理と発想の拡張につながりました。

抽出された内容
クリックして拡大:「BestMove」が出力した「matcha LOVE」の顧客分析

 たとえば、『手作り飲料(しゃかしゃか抹茶)に興味がある人』というクラスターの特徴や、その方々の潜在ニーズなど、深いインサイトを抽出することができました。さらに、そのセグメントを選択して施策立案ボタンを押すと、具体的なマーケティングアイデアまで出力されたので驚きましたね」(矢野氏)

次のページ
SNS動画の絵コンテ、売り場陳列イメージの作成までAIで完了!

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
MarkeZine Day 2026 Spring連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:日本電気株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/05/13 11:00 https://markezine.jp/article/detail/50526

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング