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AIが「How」を担う時代、企業の競争力の源泉とマーケターの役割はどう変わる?阪急交通社の実践に学ぶ

「悪い売上」から「良い売上」への脱却。AIとCRMで実現する、顧客を主語にした経営転換

佐藤:阪急交通社さんでは、これまではマスでリーチして電話で刈り取っていた。それが今はWeb経由が6割になったとお話がありました。AI活用とCRM戦略でリピーターを増やし、新規獲得コストを変えていくといった投資戦略の転換を、経営テーマとしてチャレンジされているのでしょうか?

橋口:おっしゃる通りです。既にファンでいてくださるお客様に対して、一律に新聞や会員誌を送り続けるのは最適ではありません。初回参加の方、20回以上のリピーターの方、それぞれの状況やニーズに沿った最適なアプローチが必要です。AIを使ってメールやLINEといった各チャネルの「接触の濃度」を可視化し、コンテンツを出し分けてLTVを最大化していくことが、今後の大きな課題です。

 最終的には、お客様がECサイトに来た瞬間に、その個人にパーソナライズされたページが生成されている状態を目指したいです。顧客情報の整理のためCDPの構築も始めており、ようやくマーケティングに活かせるレベルに来ました。

押久保:これからはAIによって「Who」と「What」の距離が近づいてくる、すなわち広告運用といった「How」の部分に投下していたコストを、商品を磨くことや人材を育てることに使うようなアロケーションが進むのではないでしょうか。企業として「どこの価値を最大化させるか」がより厳しく問われるでしょう。

 共通のテーマはやはり「顧客を主語にすること」ですよね。お客様至上主義を掲げることは簡単ですが、本当に顧客が求めていることをデータで知ろうとしているか。そこがより重要になってくると思います。そして顧客を主語に置くことは、一過性の「悪い売上」から脱却し、長期的な利益に直結する「良い売上」を生むロイヤル顧客を増やすことにつながります。

「人間味」が試される時代へ

佐藤:最後に、これからのマーケターの役割について一言ずついただけますか。

橋口:AI活用は課題解決の強力な手段ですが、どの領域で活用するかは各社のポリシーや状況によります。泥臭いところ、捨ててはいけないところなど、人の役割との境目を見極めつつ、効率化を進めることが大切です。当社もAIを武器に、より良いビジネスを目指していきたいです。

押久保:AIによって手段が自動化されることで「人が何をすべきか」という問いがシンプルになります。私は、AIは鏡のようなものだと感じていて、自分自身の問いの質も試されている感覚があります。能力を拡張する武器としてテクノロジーが発達するからこそ「人間味」が問われる、そんな時代を楽しんでいきたいですね。

佐藤:私自身AIに日々向き合う中で、テクノロジーが進化するほど、逆に人間味や生々しさがカギになると感じます。本日は貴重なお話をありがとうございました。

本取材の様子を動画でもご覧いただけます

インタビュー動画:
「手法」から「顧客」へ AI×CRMで挑む、経営の原点回帰

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社アクティブコア

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/05/12 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50641

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