野村総合研究所は、2011年までの国内IT市場の分析と規模予測を発表。12月19日に「ハードおよび放送市場予測」を、12月21日に「ネットビジネス、携帯、ブロードバンド市場予測」をそれぞれ発表した。
ハード市場
携帯電話端末は、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)市場を中心に成長を続け、2011年度に12億台規模に達する。薄型テレビは2011年に約1億3,000万台規模に達したあとは横ばいに。
デジタル放送市場
地上・BSともに順調に拡大し、2011年度末には、地上デジタル放送は2兆1,490億円、BSデジタル放送は5,972億円規模に成長。IP放送事業者も市場に参加することによって経営統合や業界再編が進む。
ネットビジネス市場
成長の主軸がPCから携帯へ移行し、中でも消費者向けのネット通販、音楽配信、ネット広告は携帯向けサービスが著しく成長する。ブログ・SNSは合わせて1,706億円に達し、これに伴ってブログ・SNSからECサイトへの誘導が促進され、消費者向け通販の市場規模は6兆円を超える。
ネット広告市場
市場の成長スピードはやや鈍化するものの、携帯向けの広告が伸びることによって、2011年度末には金額ベースで、7,417億円と全広告費の10%超まで拡大する。
携帯電話市場
移動体向け端末放送(ワンセグ)の開始や業界再編を受けて、2011年に向けて競争が激化。携帯契約回線数は微増傾向で、2011年度末には1億826万回線まで増加する一方、市場規模は2009年度を境に減少。
「2011年までの国内IT主要市場の規模とトレンドを展望(1)
~薄型テレビ・携帯電話端末・デジタルビデオレコーダー市場は成長維持、地上デジタル放送は2兆円超の市場に~」
「2011年までの国内IT主要市場の規模とトレンドを展望(2)
~インターネット広告が7,417億円、ブログ・SNSは1,706億円に拡大~」