DSPの5つの役割
そんな「市場」的役割を果たしているDSPですが、提供しているサービス(機能)にはどのようなものがあるのでしょうか。
- DSPの役割
- サプライヤーとセラーの仲介業務
- 商品の管理
- 商品販売支援機能(ショッピングカート)
- 受注機能
- 売上金(決済金)の分配機能
DSPによって差はありますが、大体このくらいの機能が標準といっていいかと思います。もちろん、これだけでは説明不足なので、ひとつずつ説明をしていきましょう。
1. サプライヤーとセラーの仲介業務
セラー自身が足を使ってサプライヤーを探し出す(またはその逆)のは、なかなか大変な作業です。DSPは、そのような作業を簡略化するために、セラーとサプライヤー双方に登録してもらってマッチングを行い、インターネット上で適切な相手との提携を可能にします。

2. 商品の管理
サプライヤーが提供する商品の卸値変更、終売(売り切れなど)、情報の変更が発生すると、サプライヤーは逐一セラーに伝える必要があります。セラーを多く抱えるサプライヤーにとって、それは大変な作業です。DSPは、それら商品情報の管理が簡単にできるように、データベースにサプライヤーの商品情報(卸値・在庫数・商品説明文など)を登録させ、常に最新の情報をセラーに提供します。また、サプライヤーが登録した商品の中から、セラーは仮想仕入することができ、仕入れた商品に値段を付けて管理することができるようになっています。

3. 商品販売支援機能
セラーは提携したサプライヤーから商品を仮想仕入すると、インターネット上で販売しなければなりません。そこで、DSPはセラーに対して仕入れた商品のHTMLタグを発行し、ブログなどのウェブサイトにHTMLタグを貼り付けるだけで、商品を販売できる機能を提供します。もちろん、カスタマーが商品を購入できるように、ショッピングカート機能も提供しています。

4 受注管理機能
セラーが販売した商品がカスタマーに購入された場合、その受注データをサプライヤーが確認できる機能を提供します。サプライヤーは受注データにもとづき、カスタマーに対して商品を発送することになります。
5. 売上金(決済金)の分配機能
カスタマーが商品を購入した際に決済した金銭は、一度DSPが集金して、サプライヤーとセラーに分配します。サプライヤーやセラーのどちらかに最初にお金が入る形式だと、セラーが請求書を発行してサプライヤーがそれに応じて入金するといった、金銭のやり取りが出てきてしまいますが、DSPがその役割を一括して受け持つことにより、手間を省くことができます。

簡単に言ってしまえばDSPというものは、インターネット上でのドロップシッピングをサプライヤーとセラーの両方が楽に行える機能を提供しているというわけです。