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今日から実践!ユーザビリティ向上ノウハウ

意外と知らない、FAQの隠れた役割

 ユーザーから頻繁に問い合わせを受ける質問に対応するため、多くのサイトでは、「Q&A」や「よくあるご質問」といったFAQ(Frequently Asked Questions)コンテンツを用意しています。よいFAQは、コールセンターのコール数を減らす効果がありますが、他にも重要な役割を担うことができます。今回はFAQを効果的に活用する見せ方について考えていきます。(ユーザビリティ実践メモの中から編集部がチョイスした記事を再掲載しています)

ユーザーはFAQをそれほど意識していない

 FAQはユーザーが持つ疑問の解決につながりますが、ユーザーはサイトを利用するなかで、FAQをそれほど意識して探しにはいかないことに注意が必要です。では、FAQはページのどこに配置するのがよいでしょうか。ヘッダーエリアか、左右のナビゲーションにFAQのリンクが配置されているパターンを思い浮かべる方が多いでしょう。(下図)

 ユーザーは、コンテンツエリアを中心に見ていくため、意識的に探さないとFAQがあることに気づきません。

 サイトの共通要素として、問い合わせなどと同様、どのページにも同じ位置に配置すべきですが、それに加えて、コンテンツを閲覧するなかで多くのユーザーが疑問に思う場面では、文脈に合せコンテンツエリアにも入り口を用意する対応が有効です。

 FAQのもう1つの重要な役割は、ユーザーが漠然と抱いている不安や疑問を顕在化させ、回答へと誘導することです。FAQへ積極的に導き、適切な回答を示すことで、ユーザーの不安や疑問を先回りし解消することができるのです。

 具体的な見せ方の例を紹介します。

 FAQの入り口に、多くのユーザーが関心を持つ具体的な質問を露出しています。

 関連する質問を直接出すことで、その内容に関心を持ったユーザーを自然に導くことができます。また、エリアも広がるため、単にFAQの入り口を出すのみの場合よりも、ユーザーの目に入りやすくなる効果もあります。

 FAQをユーザーが顕在的、潜在的に抱える疑問を積極的に解消するコミュニケーションツールと捉えることで、窓口への問い合わせ数を減らす守りのコンテンツだけではなく、ユーザーをサイトのゴールへと導く攻めのコンテンツとしての役割を担うことも可能になるのです。

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この記事の著者

株式会社ビービット(カブシキカイシャビービット)

仮説検証型の独自方法論「ビービットUCD(User Centered Design)」を用いて、ウェブおよび携帯サイトの戦略立案、サイト設計、構築、効果検証を行うインターネットコンサルティング会社。

年間1000人を越えるユーザビリティテスト(ユーザ行動観察)やアイトラッキング調査など各種リサーチを実施し、ウェブユーザの心理と行動パターンを分析。サイトの売上向上、コンバージョン率改善などの具体的成果の創出を行っている。詳細はこちらからご確認ください。

【書籍紹介】 絶えず変化...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/10/16 17:00 https://markezine.jp/article/detail/5669

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