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アイレップの現場担当者に聞く「アクセス大幅向上作戦」

キャンペーンサイトのコンバージョンはどこにあるか、意思統一はできていますか

創造性とコンバージョンが両立するキャンペーンを行うために

 最終ゴールの無いキャンペーンは存在しないはずである。例えばブログパーツの配布がゴールのキャンペーンなのであれば、ブログパーツのFlashに解析用ビーコンを仕込むなど、キャンペーンの浸透度を測るツールの用意が必要となるし、そのキャンペーンに最適な数値の取得方法はキャンペーンの設計段階から含まれていなければならない。どこかのページへ辿り着かせることをコンバージョンとするなら、ゴールへどう誘導するかが設計の根幹に含まれているべきであろう。

 ところが、制作サイドがキャンペーンサイトのアーティスティックな表現の実現に夢中になるあまりに、ボタンのクリック可能範囲を狭めてしまったり、目立たない位置にリンクを配置してしまうなど、コンバージョンへの誘導が疎かになる場合がある。

 キャンペーンサイトでは創造的でアーティスティックな表現が求められる場合が多いため、つい忘れがちであるが、この場合に求められているのは商業デザインである。ゴールへ誘導する設計がクリエイティブの基本構想に含まれていてこそ、商業デザインの体をなすのである。創造性やオリジナリティはもちろん重要ではあるが、コンバージョンを意識して全体を統括し、アートへ偏り過ぎないよう全体を調整する姿勢も必要だろう。

 また、Webサイト上でコンバージョンされ易いクリエイティブには、ある一定のセオリーがあるため、基本からずれない事が望ましい。TVCMのクリエイティブから全てのテイストが決定される場合であっても、コンバージョンされにくいキャンペーンクリエイティブは最初から設定すべきではない。

 最終的には創造性の高いキャンペーンクリエイティブを維持しながらも、数値取得の準備は怠らず、最終ゴールへユーザーを導く姿勢を貫き通すのが理想形と言えるだろう。この辺りのバランスを取るのは、キャンペーンの全工程が各工程の専門家によってバラバラに進むケースでは難しい。採算に見合うキャンペーンサイトとして成功させるためには、組織を柔軟にし、全員がコンバージョンを念頭に置きながら最終ゴールを目指す体制を作り上げること、まずはそこから始めるべきでは無いだろうか。

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この記事の著者

宮本 晶子(ミヤモト アキコ)

武蔵野美術大学映像学科を卒業後、Web制作プロダクションに入社。国内外の大手自動車メーカー等、大規模サイトを担当後、フリーランスとして独立。キャンペーンサイトを主軸にFlashゲーム等多岐に渡る制作経験を経て、2006年アイレップに入社。クリエイティブチームに所属し、LPOに携わるなどWebディレクターとして活躍中...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/11/05 12:30 https://markezine.jp/article/detail/5733

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