成長は続くが伸び悩みも見え始めるモバイルコンテンツ市場
冒頭、原田氏は「iモードが登場して来年で10年。大きなOne to Oneのメディアになったか」とドコモの現状を振り返った。iモードのコンテンツ情報料の売上高は今年9月の時点で210億円に達した。
iモードコンンテンツの公式サイトのユニークユーザー数(以下、UU)は生活情報系、音楽・動画系など一部のジャンルで増加傾向であるが、それ以外のジャンルでの増加速度は緩やかになってきた。
PV数に関しては、ゲーム、SNSジャンルで大幅に増加している。905iシリーズ端末の普及や、10月に導入された二段階制のパケット定額サービス「パケ・ホーダイ ダブル」が貢献したといえる。ただし、SNSは収益の寄与には繋がりにくく、パケット定額制の普及によるPV数の増加が、必ずしもコンテンツビジネスの後押しになってはいないという。
市場拡大のため30代、40代へアプローチ
現在、10代後半ユーザーの7割弱がパケ・ホーダイに加入している。ドコモユーザー全体での加入者数が約3割であることを考えると、若年層を中心に契約率が非常に高い。またマイメニューの利用比率に関しては、20代では70%が有料のマイメニュー登録を行っている。
一方、30代以上のユーザー傾向をみてみると、その半数以上が有料コンテンツを利用していない。しかし、月々1000円程度から利用できるハードルの低さがうけ、パケ・ホーダイ ダブルは30代、40代での利用者が増えてきているという。この層でのコンテンツ利用には、まだまだ成長の余地が大きく残されている。