インターネット黎明期に誕生したWeb制作のパイオニア
1993年、今日のあらゆるWebブラウザの原型ともいえる「Mosaic」が誕生。日本では、インターネットの商用利用がスタートした。株式会社キノトロープ(以下、キノトロープ)が活動を開始したのは同年の12月(株式会社化は1996年)。以来、今日まで数々の有名企業のWebサイト構築を手がけてきた。Web制作関係者であれば、国内最大級のWebクリエイター集団として、またWebブランディングやCMSの草分け的存在として、その名を知る人も多いことだろう。
創立15周年にあたる2008年の3月、同社は大規模な組織の再編を実施した。キノトロープを持株会社化し、旧キノトロープでそれまで行っていたすべての事業を継承する子会社を設立。これにより、「コンサルティング」「アート&デザイン」「システムインテグレーション」という3つのソリューションを、それぞれ専門分野に特化した5つの事業会社で提供するグループ体制となった。
より高度な専門性を発揮できる体制を目指して分社化
この組織再編に伴い、創業者でありネットエバンジェリストとしても活躍する生田昌弘氏(現・キノトロープ会長)の後を引き継いでグループを率いることになったのが、キノトロープ代表取締役社長の門別 諭氏だ。
門別氏は、組織再編・分社化の狙いについて「各事業ユニットの会社がそれぞれ高度な専門性を極め、プロフェッショナルな集団として成長していくことによって、グループ全体でよりクオリティの高いサービスを提供していくためです」と語る。
キノトロープではすでに2006年頃から専門分野ごとに機能を分けたチーム体制で業務を遂行してきたので、実際に分社化する際にも社員が戸惑うことなくスムースに移行できたという。また、分社化とはいえ物理的に離れ離れになったわけではなく、グループ会社のオフィスは同じビル内。日々の業務や社員間のコミュニケーションで、会社間の「壁」を意識するようなこともない。(この続きはCAREERzineでどうぞ!)