キャリア公式の課金サイト最盛の時にあえて無料サイトのビジネスで挑んだ
モバイルサイト「ガールズウォーカー」や、ファッション通販サイト「girls shopping」など、国内最大級の女性向けメディアを運営し、ファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」なども手がける株式会社ブランディング(旧社名、株式会社ゼイヴェル)。2000年に開始したガールズウォーカーの成り立ちから、現在までの成長の軌跡、そしてモバイルサイトの今後について、同社の執行役員の石倉正啓氏に聞いた。
「『ガールズウォーカー』を始める前は、女性向けのPCサイトを運営していました。その後、1999年にiモードのサービスが始まったので、これからは携帯が身近なツールになると判断し『ガールズウォーカー』を立ち上げました」サービス開始から現在に至るまで非常に多くの女性ユーザーの支持を得ているガールズウォーカーだが、サイトへの集客はどのように行われているのだろう。
口コミマーケティングは当初から意識
「現在は少し違いますが、弊社は広告を一切しないでサイトを大きくしてきたことを自慢にしていました。広告ではなく、口コミをうまく活用できたと思います。サービスを始めた当初、モバイルサイトのビジネスモデルは、キャリア公式の課金がメインで、そもそも、『ガールズウォーカー』のような、勝手サイトはモバイルビジネスにはありませんでした。そこは逆転の発想で、パケット代も定額ではなく、コンテンツには情報料もかかるという状況で、無料サイトを課金サイトと同じクオリティで展開すれば、ユーザーが集まるのではないかと考えました。集客については、昔、チェーンメールが流行っていて、それをヒントに携帯ユーザー向けにメールマガジンを配信し始めました。すると、今だと考えられないですが、1万通配信すると2万アクセス帰ってくるといった良い反応を得ることができました。クオリティの高いコンテンツが無料で遊べることを知らない人達が『ここは無料で遊べるよ』とメールで口コミしていったというのが大きいと思います」