リピーター率の向上を目標に、「顧客が見える」機能を強化
今回のリニューアルの中でも、目標として特に強く意識されたのが「リピーター育成」であるという。ネット通販の利用人口は増加傾向ではあるが、人気のあるサイトに集中しつつあるともいわれている。広告による新規顧客の獲得はもちろん重要だが、なんといってもコストがかかる。
「頻繁にお越しいただけるリピーターのお客様なのか、一度は来られたけれども、間が空いているお客様なのかなど、お客様の状況がすぐに分かるので、気づいたらすぐに対応できるんです。たとえば、しばらくご無沙汰しているお客様に『そろそろシーズンですよ』など、リマインドメールを送ったり。こうしたことは、ついつい後回しになりがちですが、情報に日々接していれば気になるもの(笑)。それに、わざわざメーラーを立ち上げずとも、HIT-MALL上でメルマガもつくれるので負担なく作業することができますし」(森本氏)
リピーターの育成に役立つ「RFM分析」や「顧客属性分析」「メルマガ・セグメントメールの配信」はもとより、新規顧客獲得に強い「SEO・SEM対策」「広告効果測定」など、ECサイトのマーケティング・ニーズに応える機能がしっかりとおさえられている印象だ。
「メディアミックスの時代、ECサイトではもちろん、メルマガやリスティング広告、携帯サイトなど、お客様とあらゆる方法で接することになるでしょう。そこでこちら側の情報やシステムが分断されていては、お客様に満足していただけるような対応が難しくなってきます。そこで、メルマガや広告の効果分析、PCとモバイルサイトのデータ一元化なども意図しています」(江原氏)
ECサイトの成長に必要なあらゆる情報を一元管理し、HIT-MALL上で作業していく。その結果として、ユーザーに提供しようとしているのは「対面接客されているような心地よさ」なのかもしれない。
「そうですね。大阪の細やかな商人魂が、Eコマースの時代にも必要だと考えています。ECサイトでもしっかりとお客様と向き合うこと、これが『商売繁盛』の鉄則ですし、HIT-MALLの哲学の1つとして、今後も要望に応えつつ、改善を重ねたいと考えています」(江原氏)
なお、アイテック阪急阪神では、HIT-MALLの提供だけでなく、戦略的にECサイト運営を行うためのサポートやソリューションを提供している。次回は、そのノウハウを伺いながら、ECサイト運営の今後の在り方を考えてみたい。
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