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Omniture Summit 2009特集

ブランディングの若きグルが語る
人の心を掴むブランドと凡庸なブランドの差


フェラーリの画像でイメージする商品は?

 「ブランディングも含めて、自社商品を相手の脳裏に焼きつける手法として、タバコ業界は非常にうまい戦略をとっていると思う。なぜ、『タバコは危険』と箱に書いてあるのにタバコを吸う人は減らないのだろうか。これは、ダメと言われるとかえって欲求を高めるという、最強の広告だからだ」(同氏)。

 タバコ業界の秀逸なマーケティングはそれだけではない。次に、紹介したのが「F1のフェラーリ」画像だ。フィリップモリス社の「マールボロ」がF1などのモータースポーツのスポンサーを務めているのはご存じのとおりだが、現在、マールボロはフェラーリのメインスポンサーとなっている。そのためフェラーリの画像が、1番タバコをイメージさせる存在になっているというわけだ。

 商品の説明も画像もロゴもないのに商品イメージが伝わるところが、タバコ業界のプロモーションが上手な理由で、売上が伸びている理由はこういったところにもあるという。

 また、「赤い髪の毛、黄色い服の人」を見るとほとんどの人がマクドナルドを連想するという事例も紹介された。「ロゴ以外にも、『ポテトを入れるケースの形』『ドリンクのふたの形』など形だけで商品を連想させる事ができる、潜在意識に訴えるニューロマーケティングを取り入れている会社だ」。

 オンラインにおいてもそれは同様で、例えば、ロゴがないGoogleのTopページが表示されても、シンプルなデザインと中身からほとんどの人はすぐにそれがGoogleだと分かるだろう。逆に、ロゴがないYahooのTopページを見たときに、それがYahoo!だとぱっと見で分かる人は、実は少ないのかもしれない。

 「Windowsの起動音も同様だ。あの音を聞くだけでそれがWindowsだと認識できる。つまり、大切なのはブランドやロゴを破壊しても自分のサービスが認識される事。サイト全体の作り、写真、ナビゲーション、音など、何でも良い。ロゴが無くてもサービスが認識される事がマーケティングにおいて非常に重要だ」という。これもニューロマーケティングの一種だろう。

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この記事の著者

関根 将成(セキネマサナリ)

さすらいのフリーライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/03/13 14:53 https://markezine.jp/article/detail/6848

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