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「なんで、囲い込まなきゃいけないの?」
貝印社員に聞く「カイタッチ・プロジェクト」の裏側


 貝印の社員がユーザーのブログへコメントをつけに訪れる「カイタッチ・プロジェクト(KAI TOUCH Project!)」をご存じでしょうか。ユニークな取り組みを行っている同プロジェクトの話題を中心に、担当者の方々にお話をうかがってきました。全4回のかなり濃い内容になってますので、ゆっくり味わって楽しんでください。【この記事はトーキング.jpからの転載記事です】

貝印株式会社について
有名なカミソリをはじめ、キッチンウェア、ビューティーケア用品といった生活用品から医療用品や業務用刃物など、1万点にも及ぶ刃物を作っている貝印株式会社。創業は明治41年、日本最大の刃物の都、岐阜県関市で小さなポケットナイフ製造所からスタートされており、2008年で100周年となる歴史のある企業です。

貝印社員に聞く 「カイタッチ・プロジェクト」の裏側

河野
普段は取材される側なんですが、今回久し振りに取材する側なんで、ちょっと緊張しています(笑)よろしくお願いいたします。
郷司&遠藤
よろしくお願いいたします。
貝印の郷司さん(写真右)と遠藤さん(写真左)
貝印の郷司さん(写真右)と遠藤さん(写真左)

試行錯誤のリニューアル

河野
メインはカイタッチ・プロジェクトについてお話をお伺いたいと思っているんですけど、そこに入る前に、御社で特にネットまわり、ブログなんかもやってらっしゃるのも拝見したんですけども、これまでにやってこられた試みみたいなものをお伺いできればと。
郷司

はい、まず、僕らのウェブサイトの経緯をご説明していった方が理解していただきやすいと思うので、そこから説明させていただきます。2006年に、ちょうど貝印のウェブサイトリニューアルのプロジェクトをしようと、社内で持ち上がってましてですね。

当時、貝印がやっていたサイトって言うのは、いわゆるホームページで、一応、商品を紹介しています、以上。みたいなサイトだったんです。ちょうどWeb2.0というのが騒がれ始めていって、なんかできるんじゃないのって。じゃあウェブサイトをもっと戦略的に使っていこうじゃないかということで、プロジェクトがスタートしました。

とは言いいながらも、僕がプロジェクトリーダーみたいな感じでやってて、いかんせん経験がないものですから、何やっていいかわからんと、というところでちょっとずつやってきたんですね。

最初は全体的な構造であったりとか、その辺に普通に手をつけていって、ウェブだとかブログだとか、Web2.0と言ってる部分への取り組みっていうのは、考えに考えて、ちょっと答えが出せない、先送りにしてリニューアルを終えました。
河野
なるほど。
郷司

そうこうしている時に、最初のお客さまとのコミュニケーションとして、「Club KAI」というのを用意しまして、貝印としては初めて、お客さまと直接コミュニケーションすることにチャレンジしました。

それは普通にCRMソフトを裏で回しながらやっていくという、従来型と言うかですね、当たり前の試みだったんですね。

ユーザーの方との関わりというのは、「Club KAI」っていう仕組みを使って、お客さまに商品をモニターとして提供して、コメントを書いてもらう、という試みです。これ、他社様でもやってることですし、ただ我々としても一応、最初の試みとしてそれをやりました。

Club KAIのトップページ
Club KAIのトップページ

それをやっていながら、じゃあブログに対して、どう関わっていこうかと考えてました。例えば当初ですね、著名な方だったり、貝印が関わっているインフルエンサーの方々のブログをちょっとまとめたブログ集みたいなのを作ろうかっていうことを考えていたんですけど、なんか……、おもしろくないと。

他にもまあいろいろと試行錯誤しながら、ぜんぜん手が打てなかったんですね。
河野
はい。

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この記事の著者

河野 武(コウノ タケシ)

1974年7月3日生まれ。立命館大学経済学部卒。コミュニケーション・デザイナー。マーケター。企画屋。
1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入し、また「入荷お知ら...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/05/07 10:57 https://markezine.jp/article/detail/6883

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