メールをサービスの主軸に、数千パターンのカウンセリングメールを配信
続いての事例は、75万人以上の会員を持ち、ガーデニングケア商品を扱うサイト「Scotts」。
このサイトでは、入会時に郵便番号(居住エリア)や育成する植物、ガーデンのタイプなど細かな情報を登録してもらうことで、個々の環境や嗜好に応じてカスタマイズされたガーデニングに関するアドバイス情報のメール配信を行っている。
例えば、「お住まいの地域は、今年はあまり雨が降らなかったので、○○の栄養が不足しています」といった、会員の個々の環境に合わせた育て方を動的に生成しており、そのパターンは数千通りに及ぶ。会員は、このメールによりガーデニングに対する意欲が向上するため、サイトでの購買につながっていくという仕組みだ。
入会時に入力項目が多いとわずらわしいと思われることが懸念されるが、会員もセールスだけではなく、専門的な情報を得られるため、各項目の入力も面倒ではなくなる。個人の嗜好に応じた販促メールの場合、商品をダイレクトに伝えるものが多いが、この事例の場合はユーザーにメリットのある情報を提供して満足度を上げることが販促の効果を生んでいる。
POINT : アイデア勝負! 実施は意外に簡単!
このサイトほど詳細なものはまだありませんが、花粉症の人向けに『あなたの地域は今日花粉がすごいからマスクを忘れずに』といった、会員の地域属性とマッチした天気コンテンツを差し込んで配信している例はあります。特にモバイルでは、電車の遅延情報や今日の運勢をメールで送るなどといった施策をされている企業さんもいます。
メールマガジンといえば、配信ごとに担当者が本文を作って送信するのが一般的ですが、システムをうまく活用すれば、外部の情報を組み込んで自動的に配信することも可能です。そういう意味では、このサイトのようなメールマガジンは簡単に作れます。ユーザーにメールマガジンをサービスとして活用してもらい、販売促進につなげている良い例だと思います。