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ad:tech Tokyoレポート

Yahoo!とGoogle、二大巨頭が登壇
【ad:tech Tokyo 2009】サーチマーケティングセッション


 「ad:tech Tokyo 2009」2日目のサーチマーケティングセッションでは、Yahoo!とGoogleのサーチマーケティング二大巨頭が登壇。米国のSEO/SEMをリードするコンサルティング会社の代表2名と共に論議した。

 モデレーターはネットイヤーグル―プ株式会社CEO 石黒不二代氏が務め、パネラーにはヤフー株式会社 河田顕治氏、グーグル株式会社アカウント&ストラテジー統括部長 小野雄高氏のほか、米国のアド・エージェンシーAcrony Media社のリアン・ライアン氏、SEMPO(Search Engine Marketing Professional Organization)アジア議長 兼 AJPR社代表取締役 ハント肇子氏といずれ劣らぬ豪華なメンバーが顔を揃えた(写真左から)。

Yahoo! JAPANが見る、国内検索広告市場の概況

 セッション冒頭では、ヤフー河田氏より国内検索広告市場の概況が説明された。

 日本におけるインターネット広告費の総額は7,000億円弱。そのうち検索広告が占める割合は23%程度。出稿主の業種カテゴリーは、検索広告が始まった当初、金融業などが半分以上を占めていたが、2009年現在、各業種バランスのとれた出稿状況になっているという。 さらに、販売チャネルに関しては、GoogleとYahoo!どちらも、ユーザー数はオンラインサインアップの方が多く、売上は代理店経由の方が多いという。これは一部の検索広告に積極的な企業や大企業の多くが、代理店経由で広告出稿を行っているためだ。

米国と日本のインターネット広告費におけるサーチが占める割合
検索広告の全体に占める割合は、米国で45%、日本では23%と大きな差がある
米国と日本のインターネット広告費におけるサーチが占める割合

 河田氏は、ユーザーによるインターネットでの利用時間の約94%が検索以外のページ閲覧に使われており、その時間に対してのアプローチがポイントになってきたとインタレストマッチ開発の経緯を紹介。検索以外のタイミングでもユーザーにアプローチしていく必要があるとし、「検索は費用対効果の高さだけではなく、様々なプロモーションと組み合わせて利用することで、事業主にさらに貢献できるポテンシャルを秘めている」と検索広告へ取り組むことの重要性を強調した。

【お詫び】「日本におけるインターネット広告費の総額は7,000億円弱」の部分ですが、記事公開時は「日本におけるインターネット広告費の総額は700億円弱」と誤った記述をしておりましたので修正いたしました。

Googleが語る国内ユーザーの検索動向

 グーグル小野氏は「ユーザーの検索リテラシーが上がっている」とし、最近のユーザーの検索傾向として、下記のようなデータを紹介した。

PCでのユーザーの検索傾向
  • 検索クエリー数は、毎年30~40%の割合で上昇
  • 検索キーワードは、3~4ワードで検索される割合が昨年より上昇
  • より具体的なキーワードの増加(例:ノートパソコンが欲しい場合であれば画面のサイズや用途など)
  • リーマンショックの時期から「格安」「アウトレット」など、価格嗜好性の高まりを示すようなキーワードも増加傾向
モバイルでのユーザーの検索傾向
  • 検索クエリーで多いジャンルは「オンラインコミュニティ」「エンターテイメント」「地理情報」
  • 「ヘルスケア」「コマース」「美容」といった業種の検索ボリュームは、モバイルとPCで近接している
  • モバイルでもキーワードの掛け合わせが一般化(平均ワード数:PC 2.6,モバイル2.1)
  • 検索ボリュームの多い時間帯は、昼間が13時前後、夜間が23時前後。曜日では土日の利用率が高い
  • TV番組とのシナジーが高く、番組放送後のレスポンスはPCよりも早く、検索数も多い

 また、AdWordsの効果に関しては、コンバージョンに至るまでのユーザー傾向として、AdWords経由後、何回もサイトを訪れたうえで、コンバージョンに至るケースも多々あり、中には30日を超えた後にコンバージョンに至るケースも多いという調査結果を示した。電通と共同で行った調査結果も紹介し、「1つのキーワードが、次のキーワードに貢献しているケースも多い。真の意味でのROIを考えていかないといけない」と提言した。

Googleが電通と共同で行った調査では、
「検索結果に表示なし」「自然検索結果のみの表示」「検索連動型広告+自然検索で表示」
の3パターンで比較
検索連動型広告が、購買意向や購入意向に影響を与えるという結果がでた
Googleが電通と共同で行った調査の結果

欧米と日本、サーチマーケティングへの取り組み方の違い

 数多くの欧米企業のサーチマーケティング支援に関わるハント氏は、日本と欧米での企業におけるサーチマーケティングへの取り組み方や構造の違いについて例を挙げながら言及した。

 最初に、コンテンツ作成の工程にSEOを取り込んで成果をあげた事例を紹介。「まず目標に合ったキーワードリストを作成し、そのキーワードに合ったコンテンツの作成する」という検索主体のプロセスに変更することで、最適化された各Webサイトでの目標達成に成功したという。

 次に、「欧米では、サーチマーケティングはエージェンシーではなく、企業が主体となってコントロールしている」とし、それまで別々だったSEOと検索連動型広告のプロモーショングループを統合し、相乗効果によってSEMの目標を達成した事例を紹介。この取り組みでは、キャンペーンの質の向上やコストの削減に成功。その削減されたコストでキャンペーン期間を継続することができたという。

 同様に、マスメディア広告部門やオンラインマーケティング部門など、社内各部署に共通したSEM教育を実施し、知識レベルが統一したことで、よりレベルの高いマーケティングアプローチが可能になった企業の例も紹介した。

 「CMからWebへの誘導など、トータルなキャンペーン設計のためにも、社内でのマーケティング部門統合が必要」と、企業内でのサーチマーケティングへの取り組み方の見直しを提案した。

サーチマーケティングにおけるデータ分析とクロスメディア展開の重要性

 米国でトップ10に入るアド・エージェンシーAcrony Media社で、SEO/SEMの分析を担当するマイアン氏は、データ分析の重要性について言及。「SEMでの指標としてKPIを設定すべき」とし、あるホテルでの事例を紹介。KPIとして、ホテルへの予約以外に、空き部屋のチェック数などのオンページアクションを測定。また、これらから得たデータをROIやROSなどの観点から分析しつつ、地図情報のサービスや専用電話番号を用意し、SEMに連動させたプロモーションを行ったところ、オンラインからの申し込み数が向上したという。こうしたクロスメディア展開で検索連動型広告を活用し、それらを分析しながら取り組むことが重要だと、強調した。

全体最適化を目指し、さらなるサーチマーケティングの活性化を

 モデレータの石黒氏は、こうしたパネラー達のコメントを受け、日本では部署だけでなく、メールやアクセス解析といった各プロバイダーもバラバラに展開している場合が多いと指摘。個別の最適化は全体最適化にはつながらないと苦言を呈した。様々なマーケティング活動を一環させ、包括的に取り組むことの重要性を延べ、「日本は、よりサーチマーケティングに力を入れて取り組む必要がある」として、セッションを締めくくった。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2009/09/28 20:29 https://markezine.jp/article/detail/8390

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