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Webマーケティングも「顧客理解」から

市場動向、顧客のニーズや利用状況の把握

 市場動向、顧客の理解を深めるにあたっては、マーケティングの分野ではさまざまな思考ツールが用意されています。例えば、SWOT分析がそうですし、「セグメンテーション~ターゲティング~ポジショニング」へとつながる一連の考え方もそのひとつです。マイケル・E・ポーターの“5 forces”を加えてもよいかもしれません。

 こうしたツールは、現状把握のために調査を行い、その調査結果を整理・分析するためのヒントを与えてくれます。「「Webマーケティング」という言葉が流行してから、こうした従来のマーケティング手法が役立たなくなったのでしょうか?」という質問を受けることがありますが、そんなことはありません。実際には役立たなくなったのではなく、役立てなくなっただけなのです。

「3C分析」のフレームワークによる市場動向と顧客の理解

 ここではそうした思考ツールのひとつである「3C分析」のフレームワークを使って、市場動向と顧客の理解をどのように進めればよいかを考えてみましょう。

「3C分析」のフレームワークによる市場動向、顧客の理解。

 フェーズ1「Webマーケティングの目的と主要顧客の定義」は、自社がどのような市場においてどんな顧客をターゲットに事業展開をしているのかが明示された状態です。フェーズ2「市場動向、顧客のニーズや利用状況の把握」の工程では、その定義にもとづき、以下の点を調査し、事実を明示することが必要になります。

  • 顧客の要求は何か?(アウトプット要求/サービス要求、潜在的なニーズは?)
  • VOC(Voice Of the Customer)は何か?(顧客は自社をどう評価しているか?どんな不満や期待を抱いているのか?)
  • 自社および競合他社のサービス基準は?(品質、価格、納期、利便性、など)
  • 自社と競合他社のギャップは?(顧客の要求に対するパフォーマンスやサービス基準における自社の強み/弱みは?)
  • 市場の動向は?(新規参入、法規制の改訂、人口変化に起因するトレンドの変化、など) 

 こうした点を調査により明確にしていくわけですが、難しいのは顧客のニーズや利用状況、現在の満足度を知るための調査でしょう。それでも顧客がものを言わない消費者だった時代と比べ、顧客自らがブログやSNSなどで積極的に商品レビューなどを発信する情報の生産者になった現在のWeb環境においては、企業が顧客に興味を抱きさえすれば、顧客の理解も以前ほど困難ではなくなってきた面もあると思います。

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Web上の「顧客の声」に耳を傾ける

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この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/03/26 16:30 https://markezine.jp/article/detail/860

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