Web上の「顧客の声」に耳を傾ける
現在のマーケティング環境が以前のそれと大きく異なるのは、実際に商品やサービスを利用しているユーザーの声や企業の評判をとらえやすくなっている点です。最近ではCGMを使ったクチコミ・マーケティングばかりが注目されていますが、ユーザー相互のコミュニケーションばかりに期待するのではなく、企業の側もきちんとユーザーの声に耳を傾けることも大切なはずです。
そうは言っても、「ブログやSNSなどで発信されるユーザーの声をどう利用していいかわからない」という声も聞かれます。しかし、そうした悩みの多くは先の3C分析のフレームワークを用いると解決するのではないでしょうか。すなわち、Web上の「顧客の声」を「顧客の要求は何か?」「VOCは何か?」「自社と競合他社のギャップは?」などを分析しようという視点で見るのです。
顧客の声を可視化して集計・分析する
たとえば、自社が事業展開する市場に関する、ブログやSNSの「顧客の声」を集めて、下記のようなバブルチャートをつくることも可能でしょう。以下に示すのは、ビジネススクールに関する期待や評判をバブルチャートとして集計したもののイメージです(これはあくまでイメージであり、実際の調査はしていないのであらかじめご了承ください)。

チャートに示されている丸の大きさは、ブログやSNSでの話題の数を示しています。こうして分類してみると、ユーザーがどんなところに価値を感じるか、期待を寄せるかが一目でわかるようになります。他にも、同じような集計‐分析を、自社と競合他社で比較できるような形で行うことも可能でしょう。