クローズドな環境でTwitterチックなSNSを使いたい
いえね、前回書いたNingを利用した自前のSNSなんですが、実はその後まだ検討中でしてね。そう、小規模事業者(ボクらはそれを"ひとりカンパニー"と呼んでるんですが)のためのネットワーク「カフーツ(Cahootz)」用にテストしてるって言ってた、あれです、あれ。
確かにSNSとしての使い勝手はイイんですが、ほら、例のTwitterのおかげで、どうも最近では140文字以内でコミュニケートするのが当たり前になってきたように思えましてね。少なくとも違和感はなくなっていると言いましょうか。なるべく簡潔に用件を伝えるというのはビジネスの世界では必須ですから、当然といえば当然なんでしょうが。
それに、あのリアルタイムで相手に伝わっていくというスピード感は一度経験すると他のメディアの鈍さがいやに目に付きます。そこを考えると、どうも既存のSNSという枠組みは何か違うような気がしまして。ちょっと、そうですね、重いというか。
で、そのTwitterのアカウントはだいたい皆持ってるでしょうから、いえ、持ってなくても遠からずどうせ持つでしょうから、いっそのことTwitterを使って特定のユーザーだけがグループ内でTweetし合えるようにした方が話が早いんじゃないかと思いましてね。
それと覚しきアプリを探してみたんですが、ところがどっこい、そうは問屋が卸しませんでした。そういうのも、あるにはあったものの、これがまたいちいちDMを使わなくてはいけないとか、そうすると返信やRTはどうするんだとか、結局ものの数時間でこりゃダメだと諦めましたよ。
それならと、ちょっと視点を変えて、ビジネス版Twitterとでも言うんでしょうか、SNSには違いないけれど、も少し軽いノリで仕事上のメッセージをリアルタイムにやりとりできる、Twitterっぽいビジネスユースのサービスはないものかとあれこれ探し回ってたら、まぁ、世の中には同じことを考える方がおられるようで、あるんですね、いくつか、やっぱり。
例えば、これなんかもしかすると、あなたも名前ぐらいはお聞きになったことがあるんじゃないですか。Yammerっていうんですが。
いえ、トラクターや耕耘機で有名なあそこじゃありません。全然別。ここは、最初っから同一の企業(や組織・団体)内で利用されることを前提に提供されていて、だからなんでしょうね、参加するには必ず同一のドメインのメールアドレスが必要のようです。そうやって、クローズドな環境を作ってるんですね。
ユーザーは自分のプロフィールページを持って、Yammer内で同僚と情報を共有したり、ディスカッションしたり、質疑したり、つまりは日頃オフラインでやっていることをオンラインで随時補完している感じです。そうしたコミュニケーションのログをMyFeedとしてTwitterのタイムラインのように保存しています。そう、今やもう見慣れた光景ですね。
チームで仕事を進める場合にはグループを作成してメンバーを募るか、もしくはこちらから任命できます。グループには名前が付けられて、何が目的で何人参加しているかも表示されますし、グループごとにメールアドレスも設定できます。
もちろん、仕事に必要なファイルもアップロードできて関係者間で共有されるわけです。ついでに、大所帯の企業なら、あると便利と思われるのは組織図でしょうか。あの人はどなたの部下?ということもたまにはあるでしょうから、これで確認しておけば何かと安心でしょうね。
Yammerには、デスクトップクライアント以外に、BlackBerryやiPhone、FireFoxのプラグインなどからもアクセスできます。リアルタイムに繋がるには、人それぞれのアクセス方法を尊重してあげなくてはいけませんから、これはポイントが高いです。
ちなみに、#yamというハッシュタグをつけてTwitterでTweetすると、そのままYammerにも反映されるので、いちいちYammerにログインせずに同僚にも発信したい時には便利です。
ええ、そうそう、おっしゃる通り。こうやってひとつひとつ並べ立ててみれば、要するにSNSそのまんまなんですが、取り交わされるメッセージをすべて Twitter流のマイクロブロギングにしてしまったウェブサービスの中ではホープと言っていいんじゃないでしょうか。