リアルタイム検索、ソーシャル検索は「発見エンジン」である
Search Engine Strategies Chicago(以下、SES Chicago)の初日、「Search on the Edge」トラックでは、検索に関連する最新動向がさまざまな視点で語られた。「Search: A Real Time Paradigm?」では、Twitterなどのサービスの登場により注目が集まりつつある、リアルタイム検索(Real Time Search)、ソーシャル検索(Social Search)をキーワードとして挙げ、これからの検索の潮流を示す内容となった。本記事では同セッションの内容をダイジェストでお届していく。
「Search: A Real Time Paradigm?」の中で、リアルタイム検索およびソーシャル検索の全体像を掴む最適なプレゼンテーションを米MicrosoftのHo Jhon Lee氏が披露していたので紹介しよう。同氏は、米Microsoftが提供する検索エンジン「Bing」(ビング)のソーシャル及びリアルタイム検索のプログラムマネージャーを務めている。
Lee氏はリアルタイム検索やソーシャル検索を表わす端的な表現として、「パニックの状況や人々の感情を発見するのに最適なエンジン」という言葉を使った。例としてTwitter Searchで「鳥インフルエンザ」というキーワードを検索してみよう。
通常の検索エンジンで「鳥インフルエンザ」を検索した場合、鳥インフルエンザについてのニュースや医学的な情報、または公的機関からの勧告などが表示されるだろう。一方でTwitter searchを用いると直接的に人々の感情や不安などを見つけることができ、「何が起こりつつあるか」を発見するのに役に立つという。さらに、時系列や地域情報を足していくことで情報の精度を増していくことも可能となる。
つまり、「いま、何が起こっているのか」(リアルタイム性)「人々がどう感じているのか」(ソーシャル性)という今までの検索エンジンが提供できなかった情報をユーザーは発見できるようになったわけだ。こうした、リアルタイム検索、ソーシャル検索の特徴について Lee氏は次のようにまとめている。その前にまずは、ソーシャルメディアの特徴を見てみよう。